県高校新人大会 柔道男子 柳ケ浦が団体、個人4階級で優勝 【大分県】

柔道の県高校新人大会の男子団体戦は柳ケ浦が優勝。個人戦では7階級中4階級を制覇した。団体戦に出場し、個人60kg級で優勝した吉村悠之介(2年)は、「団体戦では昨年、先輩たちが県内3冠(県高校新人、全国高校選抜県予選、県高校総体)したうちの一つ目を取れて良かった。新チームになってから勝つことだけを考えて練習してきた成果が出た」と実感を込めた。

団体戦に出場したメンバーは個人戦で優勝した4人が名を連ねたが、吉村をはじめ、66kg級優勝の沢永一豊(2年)、73kg級優勝の伊藤光輝(1年)の軽中量級の選手たち。松谷鯉太郎監督は「団体戦では小さいメンバーは不利だと言われるが、気持ちが強い選手ばかり。体格差をスピードとしなやかさでカバーできた」と、柔道の真髄である「柔よく剛を制す」を体現したメンバーの戦いぶりを評価した。

強気の柔道を貫いた吉村悠之介(右)

決勝リーグでは鶴崎工業、国東を相手に3-0で勝利したが、重量級がそろう東九州龍谷に苦戦した。試合前に吉村は「絶対に引くな」とメンバー全員に声を掛けた。前に出て, 組み際でも担ぎ技をちゅうちょなく仕掛け、接近戦もいとわなかった。リスクと隣り合わせの柔道ではあったが、石にかじりついてでも勝ち切る執念が勝った。先鋒の伊藤が優勢勝ちすると、続く4選手は引き分け、勝利した。吉村は「一人一人が役割を果たした。結果的に引き分けが多かったが、負ける気はしなかった。自分達の柔道を突き詰めていけたらいいと思っている」と淡々と話した。

今月末の九州新人、来年1月中旬には全国高校選抜の県予選と大事な試合が続く。松谷監督は「選手は日本一になる目標を掲げている。攻めの姿勢を前面に出せればいい。小さいメンバーが多いのでどどーんと攻めの柔道を貫きたい。まずは九州の強豪校と対戦できる九州大会で一つでも多く勝ち上がり、経験を積ませたい」と語った。

柔よく剛を制す柳ケ浦

(柚野真也)

© オー!エス! OITA SPORTS