栃木県内の2つの寄宿舎「来年度は生徒受け入れ」 栃木県教育委員会

 阿久澤真理県教育長は7日の定例の会見で、寄宿舎の存続問題で揺れる栃木県内2つの特別支援学校について、来年度(2024年度)は寄宿舎の利用希望者を受け入れると発表しました。

 栃木市の栃木特別支援学校と、那須塩原市の那須特別支援学校を巡っては、県教育委員会が一昨年(2021年)、子どもたちが親元を離れて共同生活を送る「寄宿舎」の廃止を発表しました。

 しかしその後、保護者らから存続を求める署名が県議会に提出され、県教育委員会は廃止を延期、現在は寄宿舎を含めた特別支援学校のあり方を考える検討会で方向性を協議することになっています。検討会はこれまで4回開かれ具体的な協議は次回以降となります。

 阿久澤教育長は、議論が続いていることからいずれの寄宿舎とも生徒の受け入れを発表しました。

 県教育委員会によりますと、寄宿舎の利用希望者の受け入れは来年度(2024年度)1年間となる見込みで、例年通り12月ごろから保護者の利用希望の聞き取りや体験入舎を進めるということです。

 今回の発表について寄宿舎を利用する保護者の1人は「受け入れがあることは素直にうれしいが何を目指したいのかが見えない」と複雑な思いを語りました。

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