カフェに行く予定が…「暑過ぎてアイスに変えた」 ぜんざい店も1日100杯売れ大繁盛 「立冬」の沖縄

 「立冬」を迎えても、11月としては全国的に記録的な暑さ。県内各地も日中の気温は25度を超える夏日が続き、アイスクリームやぜんざいは昨年を上回るペースで売れている。ただ、日没後は20度近くまでぐっと下がり、半袖では肌寒く感じる日も。衣料品売り場では、どちらにも備えやすい薄手の長袖などが人気を集めている。(社会部・島袋晋作、垣花きらら)

 フォーモストブルーシールによると、直近の直営店でのアイスクリームなどの販売数量は、牧港本店が改装で休業中にもかかわらず前年比26%増となっている。

 豊崎店スタッフの比嘉のぞみさん(38)は「例年なら客足が落ち着く11月に入っても忙しい。同じ時期に1時間当たり3人だったスタッフを今年は4~5人に増やしている」と話す。

 豊見城市の川崎和歌子さん(55)は、職場の同僚とカフェに行く予定を変更し、涼を求めて来店。「暑過ぎてアイスに変えた。無意識に食べたくなっていた」と笑った。

 「ぜんざい」が人気の那覇市の「千日(せんにち)」は、1日100杯近くが売れるなど、例年に増して繁盛している。

 創業者の娘で仕込みや仕入れを担当する小坂れい子さん(65)は「気温が1度でも下がると売り上げに影響する。お天気商売の店としてはありがたい」と声を弾ませた。

 連日、日中の暑さは続くが、夕方から朝にかけては気温が下がり、今月1日の那覇の寒暖差は7.2度だった。衣替えも意識するこの時期、那覇市のデパートリウボウでは、あらゆる場面で着られる薄手で長袖のかりゆしウエアが例年に増して売れているという。

 担当者は「外は暑いし、商談などにも使えるからと、空港から直接来店する県外客もいる。近年はバリエーションが増え、ジャケットと合わせることで冬も対応できる」と魅力をPRした。

ソフトクリームを楽しむ観光客=7日午後、豊見城市・ブルーシール豊崎店(名護大輝撮影)

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