広島カープ 日南秋季キャンプ3日目 紅白戦で若手躍動 森翔平は球種絞るも6者連続三振 林晃汰ホームラン

広島カープの宮崎・日南キャンプが盛り上がっている。参加する若手の全選手が、“手書きのレポート” を出すなど話題性も多い。キャンプ3日目(8日)の模様をお伝えする。

紅白戦 9回表

石田充 アナウンサー
日南キャンプは、二度目の紅白戦中です。試合は現在、紅組2-0白組。2点を追う紅組の9回表の攻撃。日本シリーズと同じような緊迫したロースコアの展開になっています。

マウンド上ですが、育成2年目、新家颯 投手が投げています。よく覚えておいてください。背番号126番、20歳のサウスポー。そして、バッターボックスは、ドミニカカープアカデミーのバスケス選手(23)です。新家が投げました。打ちました。痛烈な当たりはショートへ。しっかり取って、1塁へ送球。アウト。ファーストは 内田湘大 選手が守っています。

アウトを取った新家投手ですが、高校が和歌山県の田辺高校。超進学校で、東大・早稲田大学など名門といわれる大学に合格する生徒が非常に多いといわれる学校なんです。

そして、バッターボックスは、57番を付けました 持丸泰輝 選手です。持丸選手というと高卒4年目、来年が高卒5年目になるんですが、ドラフト3位でカープが指名した 滝田一希 投手(星槎道都大学)との北海道バッテリーが実現するかどうかといわれています。

2点を追います紅組、反撃なるかという天福球場です。8日は、最高気温21℃まで上がりました。漢字で「新しい家」と書く新家、“新しい家族” となって来年、背番号が3けたから2けた以下になって、そして新井カープを支えるサウスポーとなるかどうか。持丸に対して投げました。

いい当たりだ。センター、日差しはまぶしい。ボールは右中間、センターがダイブ。捕りました。ファインプレーは 中村健人 。朝からバッティング練習をよくやっている秋のキャンプですが、守ってよし、中村健人のファインプレーで3アウトチェンジということになりました。

このあとは特別ルールということで9回ウラの攻撃もありますが、8日ここまで午練習の動きなどをまとめています。

日南キャンプ第3日(8日)

8日も天候に恵まれた宮崎・日南の天福球場です。ブルペンですが、ことし、開幕ローテーションを勝ち取りながら、わずか1勝に終わった 遠藤淳志 の姿がありました。

後ろには 黒田博樹 球団アドバイザー、そして打席には 新井貴浩 監督。

広島カープ 遠藤淳志 投手
「ツーシームの精度を上げようかなと思って、黒田さんに教えてもらいながらアドバイスをもらいながら、きょうは投げられました。握りも教えてもらいながら、しっくりきている部分もありますし、そういった感覚を大事にしながら、いいボールを継続できるようにと思って投げます」

石田充 アナウンサー
さらに去年のドラフト1位で来年は1軍での活躍も期待される 斉藤優汰 もブルペン入り。

こちらも新井監督や黒田博樹アドバイザーと会話をしながらのピッチングとなりました。

広島カープ 斉藤優汰 投手
「いろいろアドバイスだったりとか、投げている途中にもいろいろ助言をいただいたので、すごくありがたかったなっていう感じです。(黒田アドバイザーからは)ボールに力があるので、そんなにコースをきっちり狙わなくても、ゾーンに入ればファウルを取れたり、空振りを取りたりで勝負していけるんじゃないかっていうふうに言ってもらいました」

石田充 アナウンサー
そして、紅白戦が午後1時半ごろから始まりましたが、紅組の先発は、2年目のシーズンを終えた 森翔平 投手。5回を投げたんですが、すばらしい内容だったんです。立ち上がりは、本人もちょっと体が動かなかったという話をしていて、ランナーを出したんですが、カープアカデミーの練習生をサードゴロに打ち取りまして、無失点で切り抜けます。

すると3回は、バットが回る、回る。3者連続三振。さらにイニングをまたいでも、奪三振ショーが止まらず、なんと4回も3者連続三振、計6者連続三振。いろいろカウントがあって球種をあえて使わなかったということもあったそうなんですが、5回8奪三振の内容でした。

白組は、アドゥワ誠 が先発。クライマックスシリーズでもナイスリリーフがありましたが、まずは立ち上がり、無失点のスタート。

アドゥワは、予定イニングが3回だったんですが、3イニングを投げて無失点、球数も32球に抑えていました。

一方の野手陣ですが、クライマックスシリーズではスタメン起用もあった 韮澤雄也 。2回表の打席でうまく逆方向に運べば、4回表にはセンターへクリーンヒットを放ちます。複数安打でアピールします。

紅組の4番を任されたのは、末包昇大 。この打球がレフトへ。レフトへ、ポールぎわ。ファールです。その後はピッチャーのグラブを弾く内野安打で出塁しました。末包選手もひげが非常に似合うようになってきました。

紅白戦 9回ウラ

ここからは、9回の裏、現在の天福球場です。特別ルールですが、リードしている白組の攻撃。力強いスイングは63番・内田選手。マウンド上ですが、背番号34を付けた 高橋昂也 投手です。高卒7年目のシーズンが終わりましたが、今シーズンはくやしい1軍登板ゼロでした。

9回ウラ、1アウト・ランナーなし、2対0とリードしている白組。特別ルールで攻撃中となっています。2ストライクと追い込んでいる高橋昂也。内田に投げました。打ちました。センターへの当たり、センターへ伸びてくぞ。意外と伸びていくんですが、センターがキャッチしました。

2アウトになりました。内田選手もドラフト2位で指名されたルーキーイヤー。体重がもう10キロ近く大きくなりまして、1年でもうシルエットが全く別人になりました。

そして、打席ですが、背番号がありません。ということは練習生なのですが、白組の4番を任されているロベルトです。190センチ・109キロの外野手、23歳です。今回は、ロベルト・ラミレス・バスケスと3人のカープアカデミーの右の長距離砲がこの日南キャンプに練習生として参加しています。

さあ、ここは一発長打でアピールしたいところ。キャッチャーは内側を要求。高橋昂也が投げる。サードへの当たりはどうだ? ファウルです。審判団もチームスタッフがやっているところが、春のキャンプとは違う秋のキャンプ。球審がバッティングピッチャーだったりもするわけなんですけれども、ここは大事なアピールチャンスになっています。ここで大きな一発が出るかどうか。ファウルで粘ります。

9回、ツーアウト。打席の後ろに25番・新井監督、そして、きのう7日は坂道ダッシュで話題を持っていった 藤井彰人 ヘッドコーチです。高橋昂也が勝つのか、それともロベルトが打つか。ロベルトは粘ります。

高橋皓也は、カープの 大道温貴 投手とは高校時代から埼玉県の高校同士のライバルでもありました。これはファウルではなく、三振だった模様です。三振で試合終了ということになりました。

8日も非常にピッチャー陣のアピール、さらには 林晃汰 選手のホームランがありました。

林選手は今シーズン、1軍でホームラン1本に終わりました。豪快なスイングで打球は日差しを切り裂いてライトスタンドへ。特大の一発ということになりました。このキャンプなんですが、末包選手がことし、大ブレークして、絶対に末包さんに負けないという強い思いを持って臨んでいるそうなんです。

7日、現地の 松本清孝 ディレクターからの報告もありましたが、首脳陣との面談では縦書きでリポートを出した唯一の選手で、しかも達筆だったと。本当に林選手もアピールということなりました。

ここまでで第1クールが終わったということになるんですけれども、3日間のうち
2日間が紅白戦ということで、新井さんのカラーが出ています。

中根夕希 キャスター
けっこう実戦練習もしっかりやっているってことなんですね。

石田充 アナウンサー
そうなんです。あとはそれぞれの課題。きょうの先発の森投手も球種を絞りながら、でもあの内容ということですから、ふつうの練習よりもプラスアルファの何か手応えというものがあるかもしれませんね。

青山高治 キャスター
紅白戦の模様を石田さんの実況付きでお届けしましたけど、中村健人選手のファインプレーとか見られてよかったですね。

中根夕希 キャスター
いやあ、飛び込んだところ、よかったですね。笑顔も見られましたし。

青山高治 キャスター
期待できそうなキャンプになっています。

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