愛猫があなたを「信頼していない」ことを示す5つの証　関係修復のためにできることもご紹介

猫が飼い主を信頼していないときにする5つの行動

感情表現がわかりやすい犬と比べると、猫の意思表示はとても繊細で控えめです。猫の行動や態度をよく観察しないと、見落としてしまうことがあります。そして、さりげない猫の態度の中には「あなたを信頼していない」という意味も含まれていることがあります。

猫が飼い主を信頼していないときの行動や態度には、次のようなものがあります。

猫は不快な状況に出会ったとき、自分の身を守ることを最優先にします。そのため、猫が飼い主に不信感を抱き、警戒しているときには、できるだけ飼い主から離れようとします。家の中で猫が自由に行動できるのであれば、ほかの部屋へ行ってしまい姿を見せなくなるかもしれません。

同じ部屋にいても離れたままで近づくことや触られることを拒み、『私はいません』と無視する態度でいるときには、愛猫からの信頼を損ねてしまった可能性があります。

ただし、一度でも信頼していたことのある飼い主に対する不信感の場合は、攻撃性はあまり高くはないでしょう。

猫が飼い主を信頼しなくなるきっかけ

猫の警戒心が強く慎重な性格は、単独で狩りをして暮らしていた野生の習性から来ています。猫が飼い主を信頼しなくなるきっかけの多くは、この猫の本能を無視した出来事です。

体罰をあたえる

ダメと言われても自分の興味のある事は何が何でもやってみたいのが猫。しかし、その行動の中には飼い主として容認できないものもあるでしょう。注意しても聞かないときに、バチンと叩いたことがきっかけで猫からの信頼を一気に失うことがあります。

しつこくする

寝ている猫はとてもかわいいものです。肉球をぷにぷにと触りたい！ぎゅうっと抱きしめたい！そんな愛情ですら、猫にとっては大迷惑なことがあります。爪切りや歯磨きなど日常的に必要なケアでも、猫がなれないうちはしつこくやってはいけません。

とつぜん動く、大声や大きな音を出す

たとえば、スポーツが好きな人は、テレビ観戦をしているときに急に立ち上がって「わ〜ッ」と歓声をあげてしまうこともあるかもしれません。小さなお子さんは、突発的にはしゃぎ出すかもしれません。人間にとっては楽しい理由であっても、近くで大きな声や音を聞いた猫は驚いて命の危険を感じるかもしれません。

嘘をつく、からかう

人間でも嘘をつかれたり、バカにされたりしたら相手への信頼を失くしますよね。猫の人間への理解度には差がありますが、猫が苦手なシャンプーや爪切りなどをする前におやつで誘導してそのまま与えなかったり、反応が見たいためだけに軽く怒らせたりするような行為は、間違いなく猫からの信頼を失う行為です。絶対にいけません。

猫と仲直りをしよう！

通常、おとなになった猫は関係が悪くなった相手と関係を修復するよりも、そのまま距離を置いて生活するのが一般的です。そのため、飼い主がひとこと「ごめんね」と言うだけで元通りの関係に戻ろうとするのは、ちょっとだけむずかしいかもしれません。しかし、猫との関係を取り戻す方法はあります。

まずは、毎日のルーティンを決めて、猫が飼い主の行動を予測できるものにすることです。そして猫が静かにしているときは、そのままそっとしておきましょう。こちらからあえて接触しないことは、猫との関係を再構築するためには重要です。

猫が隠れたり逃げたりしないようなら、朝でも夕方でも決まった時間に、ブラッシングやおやつの時間を設けるのもよいでしょう。これは、かならず猫の好きなことにしてください。ただし、実行するかしないかはそのときの猫の気分に合わせましょう。

猫は聴覚がすぐれているので、人間の口調で飼い主の気持ちが理解できます。猫が好ましくないことをしたときでも、話しかけるときは優しく落ち着いた声で呼びかけるようにし、突発的な行動を避けて、落ちついて生活するようにしてください。

こじれてしまった猫との関係修復は、決してむずかしくはありませんが、信頼を取り戻すための時間はかかります。気長に対処していきましょう。

まとめ

私たち飼い主のほんのささいな不注意が、愛猫の信頼を損ねてしまう可能性があります。

信頼をなくすきっかけは、飼い主の過失だけでなく、不可抗力なこともあるでしょう。雷や花火などを怖がる猫は、同時に起きた飼い主のくしゃみだけでも信頼を失うこともあるからです。

猫はもともと自立心が強い動物ですが、飼い主に対して信頼を失うと同じ空間にいることを避け、距離を置こうとします。あからさまに怯えるような態度を取る子もいます。

関係が崩れてしまっても猫との信頼関係は、時間をかけて信頼を回復することは十分可能です。常に猫の感情と行動を尊重して、いつもと変わらない生活の中で、関係を再構築していくよう心掛けましょう。