2014年にポルトガル代表監督に就任し、8年に渡りポルトガル代表を指揮したフェルナンド・サントス氏は、ユーロ2016で母国を初のヨーロッパ王者に導くなど多大な功績を残したものの、カタールワールドカップ終了後に成績不振を理由に解任となった。
解任の引き金となったカタールワールドカップでは、同国の絶対的エースであるFWクリスティアーノ・ロナウドを先発から外すなど大胆な采配をみせたことでも話題となった。サントス氏はその大会期間を振り返り、クリスティアーノ・ロナウドへベンチスタートを通達した際の話を明かしている。スペイン『Marca』電子版が伝えている。
「クリスティアーノをベンチスタートにしたのは戦術的な理由であり、優先すべきはチームだった。もちろん、彼を先発から外すという決断は彼との長年の関係性や友情から簡単なものではなかったが、彼への信頼は揺るぎないものだった」
「大会期間中は選手、スタッフ全員が決勝に進み優勝することを考えていた。もし、モロッコ戦に勝利していれば次のラウンドではフランス代表との試合になっていたが、そうなればクリスティアーノはおそらく先発メンバーになっていたよ」
「試合前の朝に彼に電話をしベンチスタートであることを伝えたが、彼は私の意図を誤解していたと思う。もしあの場面に戻れるとしても決断を変えることはしないけど…。ワールドカップ以降彼と話はしていないが、これまでも良好な関係を築いてきたし、時が来ればそのテーマに向き合い話し合うよ」