園児たちが考案、臼杵煎餅を使ったアイス 西南学院大の学園祭で販売へ【大分県】

アイスの容器も自分たちでデザインした=臼杵市大野のすみれこども園
西南学院大の学園祭で販売する「にじいろ臼杵せんべいアイス」
販売ブースに掲げる「にじいろ臼杵せんべいアイス」の看板を作る園児

 【臼杵】臼杵市大野のすみれこども園の年長児44人は11日、同市名物の臼杵煎餅を使ったオリジナルのアイスクリーム「にじいろ臼杵せんべいアイス」を西南学院大(福岡市)の学園祭で販売する。同大からの申し入れを受け、園児がどんな商品を売りたいかアイデアを出し合い、試食を重ねるなどして決めた。

 教育の目的や学校の在り方を考える「日本OECD共同研究プロジェクト」メンバーの門田理世西南学院大大学院教授から、「子どもの主体性や表現力を育む取り組みをぜひ一緒に」と商品販売の提案があった。

 商品作りは、ユネスコ食文化創造都市に認定された「臼杵の食」をテーマに8月からスタート。園児は同園の栄養士から臼杵の食文化やみそ、しょうゆなど地元の特産品に関する話を聞いて知識を得た後、商品のイメージなどについて意見を出し合った。

 栄養士が試作したカボスやみそを使ったスイーツなど6品を試食した結果、1番人気の臼杵煎餅を砕いてアイスにまぶした一品を販売することに。商品名はアイスが抹茶やチョコなど7種類あることから名付けた。

 容器のデザインも園児が手がけ、「虹に合うようにお空をイメージした」と石田楓佳ちゃん(6)。看板やメニュー表製作などの作業も進めている。

 学園祭当日は学生と一緒に販売ブースに立ち、呼び込みや接客をする予定。林幸那ちゃん(6)は「アイスを食べてうれしい気持ちになってほしい。いっぱい売りたいな」。

 神田寿恵園長は「自分の気持ちや考えを表現できる環境、人間関係を幼児期からつくることが重要。この経験が生きる力につながれば」と話した。

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