足が滑ってアクセル踏む…次々はねられ3人死傷、送迎待ち中に 施設で送迎車を暴走させた男、7歳若く“免許証コピー”を改ざん…送検 採用されたくて偽造したコピー「知人からもらった」

死傷事故が起きた現場の送迎車=9月13日午後7時5分ごろ、さいたま市見沼区深作2丁目

 埼玉県さいたま市見沼区の介護施設で9月、利用者ら男女3人が送迎車にはねられ死傷した事故で、過失運転致死傷罪で起訴された施設の運転手の男(75)が、施設側と雇用契約を結んだ際、実年齢より7歳若くなるように偽造した運転免許証のコピーを提出していたとして、偽造有印公文書行使の疑いで、さいたま地検に追送検されたことが8日、県警への取材で分かった。

 追送検容疑は2021年7月中旬、施設の運営会社に偽造した運転免許証の写しを提出した疑い。免許証の生年月日の欄を改ざんし、実際の生年より7年後の昭和30(1955)年と記載していた。「採用が有利になると思った」と容疑を認めており、偽造された免許証のコピーに入手については「知人からもらった」と説明しているという。

 男は、9月13日午後4時20分ごろ、車を発進させる際に、ブレーキペダル上に乗せていた右足を滑らせてアクセルペダルを踏み込むなどして、施設の入り口付近で送迎待ちをしていた利用者らを次々とはねた。

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