沖縄県豊見城市の南部農林高校食料生産科2年生23人は2日、同校で「野菜ソムリエによる島野菜の加工法講習」を受け、新しい食べ方について学んだ。シブイ(トウガン)を細かく刻みシナモンを振って焼き上げた香ばしいパイ、ナーベーラー(ヘチマ)の間にチーズを挟んだフライは揚げカレーパンのようで「想像以上においしい」と生徒たちは驚いていた。(南部報道部・又吉健次)
島野菜は人気が高いものの、ナーベーラーのとろりとした食感や土臭さ、シブイやフーチバーの香りが苦手な人もいる。ナーベーラーは柔らかい食感のチーズと合わせ、フーチバーを混ぜたご飯の上にみそを乗せて焼いた五平餅など、苦手な食感や香りが和らげる調理法を教わった。
ナーベーラーのぶよぶよとした食感が苦手という座覇政斉さんは「これだったら食べられる」とぺろり。金城奈那さんは「シブイのパイは野菜の味もして、さくさくした食感でおいしかった。こういう調理法もあるんだ」と頬張っていた。
生徒を指導した野菜ソムリエの徳元佳代子さん=糸満市=は「島野菜を知らない人もいる。沖縄の野菜を次世代に継承するためにもおいしい食べ方があると知ってほしい」と語り、生徒と笑顔で交流していた。
同校は民間活力導入事業に取り組んでおり、食料生産科3年生35人も10月の同講習に参加した。