QS世界大学ランキング:アジア2024

国際的な学術的対外評価や雇用者からの評価において
東京大学がアジアで最も高評価の大学に

ロンドン, 2023年11月8日 /PRNewswire/ -- 世界的な高等教育専門家であるQS Quacquarelli Symonds(以下QS)は、QS世界大学ランキング:アジア2024の第16版を発表しました。

このランキングは、世界的な認知度、研究能力、教育資源、国際化などを評価して決定されます。今年は過去最大規模で、今回初となる149校を含め、25の国と地域から857の教育機関が参加しました。

その結果、北京大学が2年連続で地域最高の大学の栄冠に輝きました。香港大学は2位に順位を上げ、3位はシンガポール国立大学となりました。インドは、昨年より30校多い148校の大学を擁し、高等教育システムが最も多い国となりました。次いで中国が133校、日本が96校と続きました。

エグゼクティブサマリー:日本

日本の大学は96校がランクインしました。このうち順位を上げたのが3校、下げたのが80校、変動なしまたは同順位帯内に留まったのが6校でした。7校は初めてのランクインとなりました。

· 日本の大学は、国際的な雇用者からの評価や学術的対外評価において非常に高い評価を得ています。

· QSが実施した144,000人の研究者と98,000人の雇用者を対象とした調査では、東京大学はアジアで最も高い評価を得ています。

· 学生一人当たりの教員数では、アジア地域で最高の教育資源を有しています。

· 研究の生産性とインパクトには改善の余地があると評価されました。

· 国際化と交換留学に関する指標でやや苦戦しています。

日本:注目ポイント

日本の大学は、国際的な雇用者からの評価や学術的対外評価において、アジア地域で最も高く評価されています。東京大学は、雇用者からの評価と学術的な対外評価の双方の評価がアジアで最も高くなっています。一方、京都大学は雇用者からの評価でアジア第2位、学術的な対外評価では第6位となっています。雇用者からの評価のトップ5またはトップ10に日本と同じほど多数の大学がランクインしている国は、中国だけです。

また日本の大学は、学生一人当たりの教員数で3大学がアジア地域のトップ10入りを果たすなど、優れた教育資源を誇っています。全国トップクラスの東京医科歯科大学(全体で152位)は、この指標においてアジアで3番目に多くの教育資源を有している大学です。この指標でトップ10に入る大学数は、日本がインドと並び最多となっています。このうち、山梨大学(401位~450位)と大分大学(401位~450位)の2大学が初めてランクインしています。

· 日本の大学では研究が数多く行われています。しかしながら、QSの研究指標では改善の余地があるという評価を受けています。特に一論文当たりの被引用数では、アジアのトップ100にランクインしているのは岩手県立大学(401位~450位)だけです。岩手県立大学は、この指標において25位でした。

· QSの研究生産性の指標である教員当たりの論文発行数の指標はそれより高く評価され、アジアの上位100位以内に7大学がランクインしています。しかし、トップ50入りしているのは奈良先端科学技術大学院大学のみとなっています。この指標では、アジアで3番目に生産性の高い研究機関として評価を受けています。

*研究協力部門では、東京大学が日本最上位の6位に入っているほか、日本の大学はトップ50に8校ランクインしています。同校は日本で唯一、国際研究ネットワーク部門でトップ10入りした大学です。
*立命館アジア太平洋大学は留学生数と外国人教員数がそれぞれ10位と17位で、日本で最も国際色豊かな大学です。国際教養大学もまた、多様性に富んだ教授陣を擁しており、この指標では19位でした。
*同校はまた、日本で最も優れた交換留学生受け入れプログラムを実施しており、アジアで6位にランクインしています。東北大学は、交換留学生数部門で41位となっており、日本の大学を牽引しています。
*東北大学は、今年のランキングで順位を2つ上げ、アジアのトップ20に入った日本の3つの大学のうちの1つです。同校は国際研究ネットワーク、交換留学生の受け入れ、博士号を持つ教員数を改善してきました。

QSシニアバイスプレジデントのベン・ソーターは、次のように述べています。「日本の大学は、雇用者と研究者の間で世界的にも非常に高い評価を得ています。東京大学は、雇用者からの評価と学術的な対外評価の双方において、アジアで最も高く評価される大学となりました。学生一人当たりの教員数でアジア地域トップ10に入る大学が複数あるなど、教育資源でも同様の強みが見られます」

「一方で日本は、デフレ、景気低迷、生産性の低さ、人口動態の問題など、高等教育セクターを圧迫する諸問題を抱えています。この様子はアジアの国々や地域の中でも最も顕著で、全体的に評価が落ち込む原因となっています。そのような状況下であっても十分な資金があれば、イノベーションを起こし、質の高い研究に投資し、教育水準を可能な限り高いものにすることで、こうした課題に対処し現在の傾向を覆すことができるでしょう」

アジア全体:概要

· 中国はアジアで最も影響力を持つ研究拠点であり、その影響力の大きさは研究成果が非常に優れていることにも表れています。QSによる研究インパクトの指標である一論文当たりの被引用数では、中国の24校の大学がアジア地域のトップ50に入っており、その数は次点の国の4倍となっています。このような研究は国際研究ネットワークによって支えられており、15の大学が国際研究ネットワークの上位50位に入っています。これは次点の地域の2倍です。

· インドでは非常に多くの研究が行われています。一機関当たりの論文数が多いアジアの大学ベスト10のうち、7校がインドの大学です。この研究レベルは、教授陣の卓越した専門知識によって支えられています。博士号を持つ教員数を示す指標では、上位10校のうち9校がインドの大学で、インド理科大学院がアジアトップの座を占めています。

· シンガポールは依然としてアジア有数の高等教育システムを有しています。アジア地域のトップ5に入る大学が2校あり、まさに優れた教育機関が集積しています。NUSは2年連続で順位を1つ下げました。

· 韓国では、延世大学校(8位)と高麗大学校(9位)の2校がアジアのトップ10入りを果たしました。一方、KAISTは13位に後退しました。韓国から2校がトップ10に入ったのは史上初めてです。この地域のトップ20に6%の大学がランクインしている韓国は、アジアで最も質の高い大学が集中している国の一つです。これは、ランク付けされた大学が10校以上ある国の中で最も集中しています。

Logo - https://mma.prnasia.com/media2/2142268/4139307/QS_Quacquarelli_Symonds_Logo.jpg?p=medium600

(日本語リリース:クライアント提供)

PR Newswire Asia Ltd.

PR Newswire
1954年に設立された世界初の米国広報通信社です。配信ネットワークで全世界をカバーしています。Cision Ltd.の子会社として、Cisionクラウドベースコミュニケーション製品、世界最大のマルチチャネル、多文化コンテンツ普及ネットワークと包括的なワークフローツールおよびプラットフォームを組み合わせることで、様々な組織のストーリーを支えています。www.prnasia.com