ANA、久米島でドローン配送の実証実験 飛行最適化や人件費削減など検証

ANAホールディングスは11月6日から9日まで、沖縄県久米島町にて「レベル4によるドローン配送サービスの実証実験」を実施。11月8日にはその様子が報道関係者に公開された。

今回の実証実験は、レベル4によるドローン配送サービスを行い、飛行の最適化や人件費削減など、技術面・ビジネス面における有用性の検証するために実施。沖縄県久米島町にあるAコープ久米島店から、飛行距離約2.3キロ離れた仲里間切蔵元跡まで注文された商品をドローンで届けるという内容。

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ANAホールディングス、未来創造室モビリティ事業創造部ドローン事業グループの青柳優介氏

一方で、今回の実証実験でサービスを体験したユーザーからの話では、飛行時の騒音や「もっと重いものを家の前まで運んでほしい」といった指摘もあった。このあたりの問題点、実はマルチコプターのドローンを使った配送の実証実験ではかなり初期から指摘されていることで、マルチコプターの根本的な問題点と言える。

津田氏は「まずは安全に空のオペレーションをしなきゃいけないというところに、確かに優先をしてきた」と話しており、マルチコプターのドローンを使った運航に関しては、現時点でも安全性は高く運用には問題ないと理解できる。

とはいえ、マルチコプタードローンの根本的な問題点を解決しない限り「ドローン配送サービス」の事業化に関してハードルはかなり高い。青柳氏は、こういった問題点について「機体メーカーとの協議は引き続き密に続けていきたい」と説明。今後は安全性に加えて「ドローン配送サービス」に適した機体の開発や運用にも期待したい。

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