千葉県は多様性尊重条例案のパブリックコメントの集計結果を公表しました。
条例の趣旨への賛同や期待する意見が90件近く寄せられたのに対し、制定への懸念や必要性がないという意見は360件余りに上りました。
「多様性尊重条例」は、誰もが活躍できる社会の推進に向けて県が制定を目指しているもので、県は2023年9月から約1か月間、パブリックコメントを募集していました。
県によりますと、意見は669人から合わせて1279件、寄せられました。
このうち、条例の趣旨に賛同する意見は47件、制定後の施策に期待する意見は42件に上り、具体的には、「在住外国人が増えるなか、今まさに必要な条例」、「県が率先して女性や障害者などが活躍できる場を提供してほしい」などの声があったということです。
一方で、条例制定に対する懸念の声は外国人関係とLGBT関係を合わせて256件、必要性がないという意見も112件寄せられました。
意見としては、文化の違いによるトラブルへの懸念や、女子トイレや更衣室を男性が使用する可能性があるなどの不安の声が多かったということです。
県は寄せられた意見について、条例案にすでに趣旨が含まれている意見や不安の声が多かったとしていて、個別の意見に対する県の考え方をホームページで掲載し、県民の不安解消に繋げたいとしているほか、条例案については、骨子案から内容の変更はせず、11月に開会予定の12月定例県議会に提出する方針です。