飲酒運転が奪った命 三浦伊織さん(当時、高2)の母が大学で講義

遺族の苦しみや、事故を防ぐために何ができるのかを語りかけました。飲酒運転による事故で当時、高校生の息子を失った母親が、広島市の大学で講演しました。

広島修道大学の講義で大学生19人に話したのは、三浦由美子 さんです。三浦さんの長男で当時、高校2年生だった伊織さんは、2011年の5月、広島市安佐南区を自転車で帰宅中、軽乗用車にはねられ死亡しました。伊織さんをはねたのは、飲酒運転の車でした。

講義室には、事故当時に伊織さんが乗っていた自転車も展示されていました。三浦さんは、事故が起きてからの状況や家族の葛藤などを伝え、学生に「交通事故が、亡くなった人の家族にどれほどの影響を及ぼすのかを感じてほしい」と訴えかけました。

三浦由美子 さん
「ルールを守ることも命があるからできること、反対の行動をしたいと思っても、命があるからできることだと思ったときに、自分が何を選択するか、それを続けていくにはどうしたらいいかっていうことを今一度、考えていただけたらうれしい」

学生
「みなさん、苦しんで、苦しい思いをされているので、そういう被害を増やさないためにも交通ルールをしっかり守ろうと思う」

三浦由美子 さん
「(学生たちの)最初の顔つきと終わった後の顔つきは全く違うものだったので、それぞれ受け止めてくださったのだと思ってありがたかった。どうやったらみんなが幸せに暮らせるんだろうか、この人を守りたい、大事にしたいから、じゃあ何をしようかっていう、自発的に考えてもらえたら」

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