バスジャック想定 説得や対応確認 岡山で県警や県バス協など訓練

警察官の説得に応じてバスから降りる犯人役(右端)=県警機動隊庁舎駐車場

 岡山県警は9日、県バス協会などと連携してバスジャック事件を想定した訓練を岡山市内で行い、通報から犯人の説得、逮捕まで非常時の対応を確認した。

 乗客約25人を乗せてJR岡山駅から大阪方面に向かう高速バスの車内で、男が刃物を手に「このまま津山へ行け」と要求している―との想定。県警やバス会社、中国運輸局から約100人が参加した。

 訓練では、通報で駆け付けた白バイ、パトカー計5台がバスを囲みながら、県警機動隊庁舎(同市北区いずみ町)の駐車場まで誘導した。「元妻と暮らす息子に会いたい」と主張する男に対し、警察官が「落ち着いて話をしよう」と説得。乗客を非常口から降ろした後、刃物を捨てた男を取り押さえた。

 バスを運転した両備バス岡山営業所の男性(52)は「犯人役の大きな声で車内は緊迫していたが、警察車両を見て冷静になれた。万一の際も落ち着いて対応したい」と話した。

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