フィルミノがスタメン落ち…サウジデビュー戦でハットトリックも以降は9試合無得点

“純粋なストライカー”として期待されている様子のフィルミーノ[写真:Getty Images]

アル・アハリの元ブラジル代表FWロベルト・フィルミノ(32)。鮮烈デビューの勢いを継続できなかった。

誰もが認めるリバプール復権の立役者・フィルミノ。在籍8年で通算362試合111ゴール79アシストという偉大な数字を積み上げたが、守備での献身であったり、絶対的エースのモハメド・サラーを引き立てる役割であったりと、数値化できない貢献度が計り知れない稀有なアタッカーだ。

昨シーズンを最後に大きな拍手で見送られながらアンフィールドを去り、選手キャリアの幕引きも近づくなか、サウジ・プロフェッショナルリーグのアル・アハリへと移籍。加入後すぐにキャプテンを任され、デビュー戦となったリーグ戦第1節でハットトリックという役者ぶりを見せつけた。

ところが、第1節の3ゴール以降は沈黙。第2節を欠場し、第3〜11節まで9試合連続スタメン、うち8試合でフル出場するも、まさかのノーゴール。5日に行われた第12節アル・リヤド戦は初のスタメン落ちを経験し、82分からの途中出場にとどまった。

また、フィルミノと言えば、味方のゴールのお膳立てで存在感を発揮できる選手だが、リバプール時代同様[4-1-2-3]の最前線を任されるなか、アシスト数も「2」。もちろん数字が全てではないが、チームが12試合「24」ゴールであることを考慮すれば、やはり寂しさが残る。

一方で、チームは8勝1分け3敗の4位と比較的好調。ネイマールやカリドゥ・クリバリ、アレクサンダル・ミトロビッチらを擁する首位アル・ヒラル、クリスティアーノ・ロナウドやマルセロ・ブロゾビッチらを擁する2位アル・ナスルとともに、優勝を狙える位置につけている。

フィルミノを欠いた第2節アル・ハリージ戦は敵地で3-1と快勝し、ベンチスタートの第12節アル・リヤド戦もホームで3-0と完勝。イギリス『サン』は、「アル・アハリはリヤド・マフレズやアラン・サン=マクシマンが安定。フィルミノの存在感を希薄にしている」とレポートする。

年俸1700万ポンド(約31億5000万円)の3年契約という超高待遇でサウジアラビア入りしたフィルミノ。もちろん、この旅は始まったばかりだが、純粋なストライカーとして期待されていると言い、今のところは期待に見合う活躍ができていないとコーチ陣から判断されているようだ。

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