別府市の22年観光客数、大幅増537万9303人 旅行支援や水際対策の緩和影響【大分県】

地獄めぐりを楽しむ外国人観光客ら=2022年11月、別府市の海地獄

 【別府】別府市は2022年の観光動態をまとめた。総観光客数は537万9303人で、21年(372万2365人)から44.5%の大幅増となった。市は全国旅行支援や水際対策の緩和を要因と分析。新型コロナウイルス禍前の水準(19年・約833万人)にはまだ遠いが、回復傾向にある。

 総観光客数のうち、日帰り客は344万448人(21年比35.5%増)、宿泊客は193万8855人(同64%増)。宿泊客の増加は5年ぶり。内訳は、ホテルの建設が相次いだ北浜・中央地域に88万5583人と全体の45.7%が宿泊した。堀田・観海寺地域には58万973人、鉄輪・明礬地域は33万9942人。発地別では福岡県が最も多く、30%を占めた。

 外国人観光客は4万266人だった。トップは韓国からの2万1168人で、全体の半数を占めた。市観光課によると、日韓関係が悪化した19年秋ごろから韓国からの観光客が激減していた。両国の関係改善などにより、訪日客数が回復しているとみられる。

 次いで多いのはタイの6128人、香港の3025人。シンガポールやインドネシアなど東南アジア地域の伸びが目立った。

 同課は「どのような付加価値をつけるかが鍵になる。民間と協力して別府観光発展の魅力を発信していきたい」と述べた。

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