自衛隊車両、沖縄の公道を通り演習地へ 船で中城湾港へ運ばれ続々 市民ら座り込み「戦争につながる演習はいらない」

 自衛隊最大規模の訓練「2023年度自衛隊統合演習」で、防衛省が借り上げた民間船「はくおう」が10日午前7時ごろ、沖縄県うるま市の中城湾港新港地区西ふ頭に接岸した。同7時35分から43分にかけて、はくおうから陸上自衛隊と海上自衛隊の車両約50台や隊員らが下りる様子が確認された。午前9時53分ごろ自衛隊車両は港を出発し、公道を使って移動を始めている。うるま市の陸上自衛隊勝連分屯地などに向かっているとみられる。

中城湾港から公道に出た自衛隊車両=10日午前9時59分、うるま市(小宮健撮影)

 新港地区東ふ頭のゲート前では同日午前9時ごろから、市民ら約60人が集まり「戦争につながる統合演習はいらない」などとシュプレヒコールを上げ、公道を使って那覇駐屯地などへ向かおうとする車両の前で座り込んだ。市民団体「ミサイル配備から命を守るうるま市民の会」の照屋大河共同代表は「沖縄を再び戦場にさせないために共に戦っていこう」と呼びかけた。

ゲート前で自衛隊に抗議する市民ら=10日、沖縄県うるま市の中城湾港新港地区東埠頭(小宮健撮影)

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