細田博之・前衆院議長が死去 官房長官や自民幹事長を歴任

1月、衆院本会議に臨む細田衆院議長。下は岸田首相

 前衆院議長で官房長官や自民党幹事長などを歴任した衆院議員の細田博之氏が10日午前10時58分、都内の病院で死去した。細田氏の事務所が明らかにした。79歳。島根県出身。衆院島根1区補欠選挙は、来年4月に実施の公算が大きい。

 通産官僚を経て、1990年衆院選で旧島根全県区から初当選し、連続11期務めた。衆院議長には2021年11月に就任。23年7月、熱中症の症状を訴えて病院に搬送されて以降、公務の欠席が続いた。9月には体調不良で都内の病院に入院。10月20日、体調不良を理由に任期途中で議長を辞任した。

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係を指摘されながら記者会見に応じず、説明が不十分だと批判を受けた。10月13日、一連の問題が判明して以降、初めて会見に応じたが「会合に呼ばれれば出る程度で、特別な関係はない」と述べるにとどめた。記者団の質問が続く中「あくまで辞任会見だ」として、50分余りで打ち切った。

 実務能力の高さに定評があり、小泉純一郎、安倍晋三元首相らからの信望が厚かった。

10月13日、記者会見で衆院議長辞任を表明する細田博之氏=衆院議長公邸
細田博之氏

© 一般社団法人共同通信社