大阪にも出没するツキノワグマ、出会ったらどうしたら良い?

10月以降、大阪府北部で多発しているツキノワグマの出没情報。11月9日におこなわれた大阪府の定例会見でも、出会わないための対策や出会った際の対処法が案内された。

大阪府下に出没したクマの爪痕 提供:茨木市

2018年度から2022年度までの統計で、年間2~7件ほど(同じクマの場合は1件でカウント)報告されている大阪府でのツキノワグマの出没。2023年度は10・11月(11月9日時点)で6件、府内北部の茨木市、豊能町などで14回の目撃情報があり、なかには小学校付近の出没情報もある。

クマの出没が多発している原因について担当課は、「詳しい理由は分かりませんが、全国的にクマの餌であるドングリが不作であるため、人里まで餌を求めて出没している可能性があると言われています」と説明。近年の自然環境や社会環境における変化が影響を及ぼしているようだ。

府では地域の出没情報を確認することや、山に行く際にはラジオやクマ鈴など音が出るものを持っていくなど、クマに出会わないための行動を案内。

また、もしもクマに出会った場合は背を向けず、冷静に、慌てず、ゆっくりその場から離れること、すぐ近くで出会った際はうつぶせになるなど少しでも身を守る行動をとることなど、被害の防止策を紹介している。

定例会見で吉村知事も、「クマを目撃したり痕跡を見つけたら、速やかに市町村に連絡していただきたい。その情報をもとに市町村も大阪府も対応しやすくなる」と注意を呼びかけた。

取材・文・写真/岡田由佳子

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