「田辺の味」詰めました 東陽中3年生が弁当開発、18日のイベントで販売 和歌山

オリジナル弁当と絵馬をアピールする東陽中3年生(和歌山県田辺市神子浜1丁目で)

 和歌山県田辺市東陽中学校(神子浜1丁目)の3年生(97人)が梅やシラス、サンショウなど田辺、県産の食材を盛り込んだ弁当を開発した。18日にJR紀伊田辺駅前の田辺エンプラス(田辺市湊)で販売する。八咫烏(やたがらす)をデザインした絵馬を作るワークショップも開く。

 SDGs(持続可能な開発目標)学習の取り組み。地場産品で作る弁当は、世界遺産の熊野古道を訪れる観光客らに販売することでまちづくりに、地域の事業者から出た端材で手作りした絵馬は、自然の保全につなげる狙いがある。同日に市内で開かれる「ふれあいバザール商店街」に合わせて企画した。

 弁当には梅しそチーズ入りの「ささみカツ」、梅、シラス、サンショウなどを使った3種の味が楽しめる「めはり寿司(ずし)」、「龍神シイタケの肉詰め」などを詰めた。97人全員がレシピ案を提出し、選考会を経て、メニューを決定した。中華料理居酒屋「福福」(湊)が商品化する。

 「ささみカツ」を提案した平谷愛桜さんは「田辺、和歌山産の食材が盛りだくさん。熊野古道を訪れる人はもちろん、地元の人にもぜひ味わってもらいたい」と話している。

 絵馬のワークショップは、4種類ある八咫烏のデザインから一つを選び、絵の具とスポンジで色付けする。作業時間は20分程度。絵馬は特別に熊野本宮大社(田辺市本宮町)に奉納できる。

 サンプルの絵馬を手がけた硲ましろさんは「色付け作業はシンプルだけれど、工夫次第で自分だけのオリジナルが作れる。この機に本宮大社を訪れて、奉納してもらいたい。色とりどりの八咫烏が並ぶのが楽しみ」と話している。

 販売は午前10時から。弁当は1個900円。ワークショップは1回100円。

■ふれあいバザール 市街地の6商店街

 田辺市中心市街地の商店街で18日午前10時から、各店が目玉商品を店頭に並べる「ふれあいバザール商店街」がある。

 市商店街振興組合連合会が恒例の「100円商店街」に代わって初めて企画した。駅前、アオイ通り、宮路通り、湊本通り、北新町、銀座の6商店街から52店が参加する。

 各店は、この日限りのお値打ち品や特別メニューをそろえる。時計店が南三陸の干物、電気店が田辺市上芳養のミカン、通常は夜営業のバーがチュロスを販売するなど、異色の組み合わせもある。商店街以外からの「出張出店」もある。

 市商連は「いろいろな店を巡り、商店街を散歩しながらお気に入りの店を見つけてほしい」と話している。

 問い合わせは市商連(0739.22.2960)へ。

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