インフルエンザ大流行 検査キットや処方薬が不足 「処方する日数」を短縮せざるをえない病院も

11月9日、4年ぶりにインフルエンザ警報が出された愛知県と岐阜県。

検査キットや薬の不足など、多くの医療機関に影響が出ています。

(院長)
「ちょっとごめんね」

岐阜市にある福富(ふくとみ)医院。

10日朝も、発熱の症状を訴える人が相次いで訪れていました。

診察開始から1時間で検査をした人が3人、そのうち2人が陽性でした。

(福富医院 福富悌院長)
「1日当たり10人前後の人が陽性になっていますね。10人から20人くらい」
Q年齢層は?
「小中学生が多い」

例年この時期はほとんどインフルエンザの患者はいませんが、ことしは発熱などの症状を訴えて検査を受ける人が1日20人から40人…ところが。

(福富医院 福富悌院長)
「インフルエンザの検査キットはこの40人分と、残りの3人分ですね」

この病院ではこの時期、200人から300人分の検査キットを用意していますが、ことしは入手困難な状況に。

(福富医院 福富悌院長)
「検査の希望は多いが、家庭で子どもやきょうだいが感染しているから調べてほしいという人もいるが、そういう人まで対応していると検査キットが不足してしまうので、今は発熱症状が続いていたり、インフルエンザ症状がある人だけ行って、(症状なしで)検査希望の方は事情を説明してご遠慮いただいている」

検査の対象をすでに症状が出ている人に限定していますが、11日にもキットの在庫がなくなる状況で、入荷時期も未定だということです。

不足しているものはほかにも…

(福富医院 福富悌院長)
「薬局にどれだけ在庫があるかの紙です。例えばこのせき止めの薬はあと2錠しかない」

病院に隣接する薬局では、のどの痛み止めやせき止めなどの薬が品薄に。

インフルエンザだけでなく新型コロナの患者にも処方されるため、どんどん減っているというのです。

この薬局では病院と在庫状況を共有し、品薄の薬の「処方する日数」を短くするなどの対策をとっています。

(福富医院 福富悌院長)
「2か月も早まるインフルエンザの流行は想像できませんでした。マスクをきちんとするのと手洗い、手洗いをするだけでもずいぶん予防効果があるというふうに言われている」

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