ウクライナ穀物輸出、回復の兆し ロシア合意離脱も新ルート確立

トルコ・イスタンブール周辺でウクライナ産穀物を積んで航行する船=9月(ロイター=共同)

 【キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナの穀物輸出に回復の兆しが出ている。トルコや国連の仲介で実現した輸出合意からロシアが7月に離脱した後、ウクライナは黒海に臨時航路を確立し、ルーマニア国境沿いのドナウ川経由の代替ルートも充実させた。侵攻前の水準には及ばないが、大幅に落ち込んだ輸出量は増加傾向にある。

 ウクライナのクブラコフ副首相兼インフラ相は9日、臨時航路を開設した8月8日以降、91隻が330万トンの農産物などを輸出したと表明。ロイター通信によると、侵攻前のウクライナの穀物輸出量は毎月600万トン超だったが、今年10月の輸出量は前月比で15%増の480万トンとなった。

© 一般社団法人共同通信社