祭りの山車が横転し19人が死傷した事故から1週間 山車は減速するためのロープを使用しないまま下り坂へ 静岡・伊豆の国市

静岡県伊豆の国市で山車が横転し、19人が死傷した事故から1週間。山車が減速のために必要なロープを、後ろに回す作業を行わずに坂を下ったことが新たに分かりました。

3日伊豆の国市で行われていた祭りの最中に山車が横転。

この事故で伊豆の国市田京の男性(72)が死亡したほか、小学校低学年の男の子を含む18人が重軽傷を負いました。

白鳥衛記者
「横転事故のあった現場。現場は緩やかな下り坂になっていて、現在、奥の横転した山車の前で、警察が現場の状況を確認するなど捜査を進めている」

警察などによりますと、山車は橋を渡った後の下り坂で止まれずに右側の斜面にぶつかり横転したということです。

山車は通常坂を下る時には前方にあるロープを後方に回し、後ろへ引っ張って減速しながら下ります。

しかし、捜査関係者によりますと事故当時、前方のロープを後方に回さずに坂を下ったことが新たに分かりました。

業務上過失致死傷を視野に

また、祭りはコロナ禍の影響で4年ぶりの開催でした。

祭り関係者によりますと、今回山車の引き回しの経験者が少なかったということで、マニュアルなど適切な方法が引き継がれていなかったとみられています。

警察は山車を調べた結果、問題は無かったことから業務上過失致死傷を視野に責任の所在を慎重に調べる方針です。

© 静岡朝日テレビ