奈良・明日香村で花とモルタルアートの作品庭園を一般公開

「景色を楽しみながらゆっくり過ごしてほしい」と話す吉村雅代さん=10日、明日香村越の花の谷オールドビレッジ

 奈良県明日香村越の花とモルタルアートの作品庭園「花の谷オールドビレッジ」が、12〜14日の3日間、一般公開される。入場料1人千円。

 教室「花工房 花夢花夢(かむかむ)」を主宰する吉村雅代さん(59)=橿原市=が、18年から1700平方メートルの敷地に造園し、教室生やボランティアらとともに物語のような世界観を形づくっている。今回は生徒による新作の、アザレアやビオラなど冬の草花の寄せ植え50点、モルタルアート21点も並ぶ。

 吉村さんは福井県出身。奈良女子大学を卒業後、小中学校の教員を経て、自宅で子育てに専念する中でガーデニングと出会い、趣味を追求して教室を開いた。

 ヨーロッパの片田舎の路地裏、イギリス・マザーグースのクックロビンの小道―。起伏のある曲がりくねった小道で足を止めると、木の枝や窓、アーチに切り取られた絵はがきのような1シーンが浮かび上がる。草花と古びた壁、モルタル造形を組み合わせた景色は、作り手の息遣いも感じさせてくれる。

 「存分に景色を楽しみながら、ゆっくり過ごしてほしい」と吉村さん。12日は花台製作の舞台裏のトークショー、13、14日は寄せ植えのデモンストレーションやモルタル色塗り体験(有料)があるほか、苗や資材、日替わり弁当(税込み千円〜)も販売する。

 午前10時から午後3時30分(最終受付は午後3時)。近鉄岡寺駅か飛鳥駅から徒歩8分。近鉄岡寺駅から送迎あり。駐車場なし。問い合わせは吉村さん、電話090(5256)9820。

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