愛情注いだランチュウ日本一 富山県砺波市の村上さん飼育33年、2大会制す

二つの大会で総合優勝になったランチュウを育てた村上さん

 富山県砺波市鷹栖の会社員、村上一茂さん(61)が、金魚の一種「ランチュウ」の全国品評大会で総合優勝した。愛好会の一つで伝統のある京都金鱗(きんりん)会が主催する品評大会でも総合優勝に輝き、村上さんは「今年は夏の暑さで飼育が大変だったが、まさかのダブル優勝でとてもうれしい」と喜んでいる。

 ランチュウは「金魚の王様」と言われ、背びれがなく、頭部に「肉瘤(にくりゅう)」と呼ばれるコブがあるのが特徴。大会では、3歳以上を指す「親魚の部」「2歳魚の部」「当歳魚の部」で競う。

 村上さんは、10月22日に京都で開かれた全日本らんちゅう愛好会の全国大会に参加し、3部門に各5匹出品。頭、胴、尾のバランスの良さや泳ぎの優美さなどが評価され、上位5位の「優等」に計7匹が入り、総合優勝に輝いた。今年入会した京都金鱗会の品評大会でも総合優勝を手にした。

 村上さんは飼育歴33年。現在、自宅の飼育場で約300匹を育てている。ランチュウは病気にかかりやすいとされ、「飼育が難しい分、飽きがこない」と話す。毎朝、全てのランチュウの体調を確かめて、餌のメニューを決めるなど愛情を注いできた。村上さんは「家族の支えもあり、ダブル優勝できた。暑さに苦労した分、喜びもひとしお」と充実感をにじませた。

品評大会で優等に輝いたランチュウ

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