勝みなみ「ルート開拓しちゃった」 今度は“狙った”隣のホールから2日連続バーディ

首位に2打差の2位でターンした勝みなみ(撮影/村上航)

◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 2日目(10日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇6349yd(パー70)

後半4番をプレーしていた時、勝みなみが気になっていたのは隣接する7番(パー5)だったという。「ここ(7番)、どうしますか?」。キャディのトム・ワトソンさんと歩きながら攻略ルートを相談していた。「アングルも、(やっぱり)こっち(4番)からの方が良かった。『こっちの方がいいんじゃない?』と」。程なく方針が固まった。

初日は右にミスした7番の1打目が結果的に4番のフェアウェイにあり、2オン2パットのバーディにつなげた。この日は意図的に4番の方向を狙った。「左からの風で右は狙いやすかったですし、楽な気持ちで」。セカンド地点は4番右サイドの短いラフ。対角線上の左ピンをダイレクトに狙っていける位置なら最高だったが、それでも十分。手前のバンカーを気にせず、7Wで広い右サイドに2オンして連日のバーディとした。

4番ホールから7番グリーンを狙うルートを“開拓”(撮影/村上航)

「ルート、開拓しちゃった。(気付けば)みんな使い始めるんじゃないかな」と笑顔でうなずくバーディ以外も手応えを深めるプレーだった。米ツアー自己ベストに並んだ初日「63」には及ばない「67」でも、内容が充実しているからだ。「上出来じゃないかな。納得しての『もうちょっと行けた』と、ちょっと不安を持ちながらの『もうちょっと行けた』では気持ちの余裕も違う。そういう試合は、今年初かもしれない」

フェアウェイキープ失敗は1ホールのみ(撮影/村上航)

「(セオリー的には)ホントは良くないのかもしれないけど…」と言いながら、今週はバックスイングで上体を落とすイメージで振っているそう。試行錯誤が続き、毎試合どころか“毎ショット”のように違うアプローチでショットの改善を図ったシーズンを思えば、「2日間、同じことをやり続けて良かったことってなかなかなかった」と声を弾ませる。

時差ボケかな?(撮影/村上航)

首位と2打差の通算10アンダー2位。やはり予選ラウンドを2位通過した8月のメジャー「AIG女子オープン(全英女子)」との違いも強調する。「あの時は『何でこのゴルフで上位に行けてるんだろう?』って思うくらい、納得のいかない中でバーディが獲れていた。あの時よりは(手応えが)全然、あります」と頼もしい。

手応え十分で優勝争いへ(撮影/村上航)

「目の前のことを一生懸命やれば、結果はついてくる。最後の試合と思って、一打一打やっていきます」。当落線上のシード争いを気にするどころか、初優勝を狙って戦える週末が楽しみで仕方ない。(フロリダ州ベルエア/亀山泰宏)

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