米中経済関係の強化で一致 イエレン財務長官と何副首相

10日、米サンフランシスコで会談するイエレン米財務長官(右)と中国の何立峰副首相(AP=共同)

 【サンフランシスコ、北京共同】米国のイエレン財務長官と中国の何立峰副首相は10日、米西部サンフランシスコで開いた会談で、定期的な対話を続け、経済関係を強化していくことで一致した。15日の首脳会談を前に、米中の経済的分断や意図しない対立の過熱を避ける方針を確認。気候変動や途上国債務問題での協力で合意した。同時に、双方がかけ合っている輸出規制に対する懸念を伝達した。

 会談は9日から開催。イエレン氏が来年、中国を再度訪問することも申し合わせた。終了後に記者会見したイエレン氏は「双方が望んでいるのは公平な競争条件を作り、継続的で有意義、かつ互恵的な経済関係を築くことだ」と述べた。

 米財務省によると、両氏は気候変動対策への資金確保などへの取り組みを確認。国際通貨基金(IMF)や世界銀行など国際機関の運営に関する協力でも合意した。

 国営通信新華社によると、何氏は、米政府による半導体などの対中輸出規制や中国企業への制裁、追加関税に対して、見直しの具体的行動を要求した。

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