地域防災の熱意は燃やして 消防団の活動紹介 小山西高で県と小山市消防本部

放水を体験する生徒ら

 【小山】県と市消防本部はこのほど、小山西高で全校生徒約590人を対象に消防団の意義や役割などを紹介する防災教育を行った。

 全国的に消防団員が減少傾向にある中、入団適齢に近い高校生に防災意識を高めてもらい、担い手の確保につなげるのが狙い。県危機管理防災局の新規事業の一環。

 市消防団の荒川政昭(あらかわまさあき)団長(70)ら幹部や同校周辺の地元団員など約40人が参加。消防ポンプ車で駆け付け放水の実演を披露したほか、生徒から質問を受ける形で火災現場での役割や入団の動機、やりがいなどを紹介した。幹部らは「消防団は自らの地域を自ら守るという大事な役割がある」「地域の人たちとつながるきっかけにもなるので、卒業したらぜひ入団を」などと呼びかけた。

 生徒たちはこのほか、消防車や防火服を間近で見学したり、実際に放水を体験したりした。生徒会長の2年中村香奈(なかむらかな)さん(16)は「放水を体験して消火活動の大変さが実感できた。将来は医療系の仕事を希望しており、自分も地域のために何ができるかを考えたい」と話していた。

放水を体験する生徒

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