南砺市上平地域の世界遺産、菅沼合掌造り集落で11日、消火訓練が行われ、紅葉の山々に囲まれた集落に一斉放水のアーチが描かれた。
雨が降る中、住民や市消防団上平方面団員、南砺消防署五箇山出張所の署員ら約50人が参加した。訓練は五箇山民俗館から出火したとの想定で行った。
参加した住民らは集落内にある24基の放水銃を作動させ、次々に水を放った。消防車両も駆け付けて放水した。かやぶき屋根の上に何本もの水柱が高々と上がり、集落を一望できる国道156号沿いに集まった写真愛好家がカメラのシャッターを切っていた。
訓練後、同方面団の中谷真人団長が「合掌造り家屋は一度火が出るとなかなか消火できない。先人から受け継いだ大切な宝を守るため、防火意識をより高めていこう」と訓示した。