青森県内有数のナガイモ産地・東北町で10日、本年産ナガイモの収穫が始まった。今年の猛暑でダイコンやキャベツなどは高温障害が発生したが、ナガイモは順調に成長。同日午前はこの時期としては暖かい天候の下、農家たちが作業に精を出していた。収穫は11月いっぱい続けられ、残った分は来春掘り起こす。
ゆうき青森農協(本所・東北町)のながいも部会は成熟具合などを見て、例年と同じ今月10日を収穫開始日とした。
同町外蛯沢の約40アールの畑では、2019年に皇位継承の重要祭祀(さいし)「大嘗祭(だいじょうさい)」にナガイモを提供したベテラン農家・向井博徳さん(58)が家族や外国人労働者ら4人で収穫を開始。機械で掘り起こした土の中からナガイモを手作業で次々と取り出し、コンテナに運んだ。
向井さんによると、今年のナガイモは例年より長いのが特徴で、収量も上がりそうという。「こんなに長いのは初めて。折らないようにゆっくり掘っている。品質もまずまずで、おいしいナガイモができたので、ぜひいろんな食べ方でナガイモを味わってほしい」とPRした。
同農協管内では395生産者が本年産ナガイモを栽培(登録面積約324ヘクタール)しており、約7割を秋に収穫する予定。