23年産米作況 青森県内102「やや良」維持/出穂期好天、登熟順調

 東北農政局青森県拠点は10日、2023年産県内水稲の作柄概況(10月25日現在)を発表した。コメの出来具合を示す作況指数(平年=100、ふるい目幅1.9ミリベース)は県全体が102の「やや良」で、前回調査(9月25日時点)と同じだった。地帯別でも、青森(青森市と東郡)、津軽、南部・下北の3地帯いずれも前回と変わらず102のやや良。出穂期の7月下旬以降に好天が続き、登熟(もみの中の実の成長)が順調に進んだため。

 県内では、記録的猛暑の影響で、米粒の形や色などが一定の基準を満たし高値で取引される「1等米」の比率が低下。作柄調査では3等米までを収量に算定しており、3等より劣る「規格外」は対象外となる。

 10月25日の調査時点で県内の刈り取りは終わっている。予想が前回調査と変わらなかったことについて、同拠点の担当者は「品質的な懸念もあったと思うが、われわれの収量基準からいけば3等内に格付けされたと捉えている。ただ、生産現場では等級で価格差があるので、等級によって収入的な増減は発生しているだろう」と話した。

 10アール当たり予想収量(ふるい目幅1.7ミリベース)は県全体が22年産実績比20キロ増の614キロ。地帯別では青森が599キロ、津軽635キロ、南部・下北571キロだった。本県主食用米の予想収穫量は同6100トン増の20万7500トンで、いずれも前回調査と同じ。

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