福岡、宮崎3校でも投票先筒抜け 生徒会選挙にアプリ利用

教育支援アプリを使った生徒会選挙のイメージ

 大分県内の複数の中学校の生徒会選挙で、授業などで使う「教育支援アプリ」を投開票に利用した結果、生徒の投票先が教員に筒抜けになっていた問題を巡り、福岡、宮崎両県の中学や高校計3校も同じアプリを使って選挙を行い、投票先が確認できる状態だったことが11日、学校への取材で分かった。生徒のプライバシーや「秘密投票」に対する認識不足などが背景にあるとみられる。

 この教育支援アプリは、授業や家庭学習のため、タブレットなどデジタル端末に搭載されており、全国約1万2千校で導入されている。大分県内では、アプリのアンケート機能を応用して生徒会選挙に使っていた学校があることが既に分かっている。開発企業によると、アプリには誰が誰に投票したかを匿名化する機能はない。

 宮崎市の公立中のうち少なくとも2校は取材に対し、生徒会選挙に同じ教育支援アプリを使っていたことを明らかにした。

 福岡市の私立高のうち1校は、同じアプリを7~8年前に導入。新型コロナウイルス禍を受け、数年前から生徒会選挙で使うようになった。

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