「私もついていけるように」 西郷真央は稲見萌寧の米ツアー参戦に刺激

大会コース記録に並ぶ「63」で単独首位に浮上した(撮影/奥田泰也)

◇国内男子◇伊藤園レディスゴルフトーナメント 2日目(11日)◇グレートアイランド倶楽部(千葉)◇6741yd(パー72)◇曇り(観衆5298人)

前週の日米共催「TOTOジャパンクラシック」で稲見萌寧が1年3カ月ぶりの勝利を挙げ、9日には来季からの米ツアー参戦を表明した。「萌寧ちゃんの優勝はうれしかった。スイングやクラブとかゴルフの話でめちゃくちゃ盛り上がる。素晴らしいプレーをして優勝した」と話すのは、2歳年下の西郷真央だ。

西郷は、30日に始まる来季の米ツアー出場権をかけた予選会ファイナルステージ「Qシリーズ」(アラバマ州/マグノリアグローブGC)に出場する。一足先に米ツアー切符をつかんだライバルが作った流れに、自分も乗りたい。「私もついていけるように」と力を込める。

今週からエースパターに回帰(撮影/奥田泰也)

「Qシリーズのためにクラブセッティングをいろいろ替えてきた」。様々なメーカーのクラブを試せる契約フリーになったこともあり、ギアの入れ替わりが多い今季だが、「可能性が広がった」と前向きにとらえている。

10月にはオデッセイの最新パターを実戦投入したが、今週は長年使用してきたエース「オデッセイ ホワイト・ホット OG ROSSIE」へ回帰した。「良い物は良いと、自分の中で変わらないものはあるので、色々なものを試すというよりかは、ある程度自分のビジョンを持って決めている。やっと自分にハマってくれているような感覚はある」と14本は固まりつつある。

稲見萌寧の米ツアーVに刺激を受けた(撮影/奥田泰也)

3アンダー19位から出たこの日は2番(パー3)から4連続バーディを奪い、上がりも3連続バーディ締め。9バーディ、ノーボギーで大会コース記録タイ「63」をたたき出し、通算12アンダーの単独首位に浮上した。「少しずつ調子を上げていきたいのもありつつ、今週は今週で頑張りたい」。1年6カ月ぶりの頂点に王手をかけた。

視線の向こうに米ツアーはあるが、「しっかり自分のプレーに集中することが優勝への近道だと思っている。意識するところは目の前の一打。全力で頑張りたい」。ツアー6勝目を挙げ、勢いよく海を渡りたい。(千葉県長南町/内山孝志朗)

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