ふるさと愛の100問挑む 金沢検定に1637人

検定に臨む受験者=北國新聞20階ホール

 第19回金沢検定(金沢経済同友会主催)は11日、北國新聞会館など金沢市内16会場で実施され、「金沢通」を目指す1637人が、歴史や文化の100問に挑戦した。もてなしの力を高めようと百貨店の社員らが団体受験したほか、ジュニア検定の成績優秀者も参加し、培ってきた「ふるさと愛」を発揮した。

 初級は1297人、中級は260人、上級は80人が受験した。北國新聞会館では初級のみ当日受験を受け付け、26人が申し込んだ。

  ●大和社員ら、もてなし向上へ力試し

 10年ほど前から社員の団体受験を続けている香林坊大和は、新入社員ら18人が初級に挑戦した。入社4年目の本田美咲さん(26)は「身に付けた知識がお客さまとの会話に役立っている。金沢ならではの食べ物や方言をもっと詳しく説明できるようになりたい」と力を込めた。

  ●ジュニア検定成績優秀の児童生徒は初級に臨む

 金沢商工会議所会館では8月のジュニア検定で90点以上だった児童生徒が、市から受験料の補助を受けて初級に臨んだ。

 長田朱永さん(清泉中3年)は「検定を通じて、方言の面白さを知った。時事問題が難しかったので、解けるようになりたい」と話した。小林知世さん(金大附属小6年)は「堀や用水の名前を知るのが面白い。合格できたら、中級や上級にも挑戦したい」と笑顔を見せた。

 金沢学院大からは歴史学や日本文学を学ぶ学生40人や教職員が受験した。学生の受験者数は過去最多で、対策講座などで指導する文学部の石崎建治教授は「検定で勉強することで歴史を学ぶ感覚が養われるし、合格すれば学生にとって励みや自信になる」と話した。

 試験は4者択一のマークシート形式。自然や美術、工芸、経済など幅広い分野から100問が出題され、合格は80点以上となる。28日午後2時に金沢検定のホームページに合格者の受験番号を掲載し、合否と問題・解答を郵送で通知する。合格者には合格証と認定証、合格バッジが贈られる。

問題を振り返るジュニア検定成績優秀者の長田さん(左)と小林さん=金沢商工会議所会館

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