特産ユズ求め人垣 砺波・庄川まつり開幕 4年ぶり「通常開催」

特産の庄川ゆずを買い求める来場者でにぎわう直売コーナー=砺波市の庄川水記念公園

  ●今年は量十分

 第36回庄川ゆずまつりは11日、砺波市の庄川水記念公園で2日間の日程で始まった。コロナ禍を経て4年ぶりの「通常開催」となり、不作に泣かされた昨年とは打って変わり、今年は十分な量が収穫できたこともあり、会場には特産の庄川ゆずを買い求める人垣ができて活気づいた。

 直売コーナーには午前9時の開始2時間前から雨天にもかかわらず人が並んで長い行列を作った。

 今年の庄川ゆずは、春先に雨が少なかった影響でやや小ぶりだが、品質はおおむね良好。クマの出没や、出荷直前の6日の強風による影響を乗り越え、両日で5トンの収穫量を確保した。

 傷が少ないA規格と、傷が多いB規格に分けてそれぞれ3L~Sの5種類のサイズと、風呂用を用意した。Aの2Lサイズ5個入りやLサイズ6個入りの贈答用は1箱1200円、Bは大きさに合わせて個数を調整して3~7個入りを500円でそれぞれ販売。来場者はお目当てのユズに殺到し、飛ぶように売れた。

 4年ぶりに飲食ブースが設置され、来場者がゆずうどんやそばを味わう光景が広がった。ゆずみそやゆずポン酢などの加工品、姉妹都市の北海道むかわ町の特産品販売も人気を集めた。

 庄川遊覧船は、まつりのチラシ持参で特別料金で乗船でき、乗客は庄川峡の湖上遊覧と紅葉も楽しんだ。

 実行委員会の眞田猛会長は「今年は大量にユズがあるので安心できる。通常開催に戻り、うれしい。たくさんの方に来ていただき、味と香りを楽しんでほしい」と来場を呼び掛けた。

  ●11日、今年最後天然アユ塩焼き 道の駅庄川

 砺波市の道の駅庄川で11日、庄川名産の天然アユの塩焼きが販売され、来場者が清流の恵みを味わった。

 同日始まった庄川ゆずまつりなどに訪れた観光客らに名産を味わってもらおうと、地元出身者が庄川で捕った体長18センチ前後の天然アユを炭火でじっくりと焼き上げた。香り豊かな天然アユの味を楽しめる。1匹400~600円で、今年最後の販売となる12日と合わせ700匹が提供される。

庄川特産の天然アユの塩焼き=砺波市の道の駅庄川

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