全校一丸 青春描き熱演 安塚中閉校記念演劇祭 最後にふさわしい物語

タイムスリップ先の中学校で、3日間の〝やり直し〟をする物語。「青春は一度だけ」と力強く呼びかけた

安塚区の安塚中(山岸賢一校長、生徒27人)は11日、閉校記念演劇祭を同校体育館で開いた。全校生徒が団結し、演劇「ラストチャンスは二度やってくる」を上演。最後の演劇祭にふさわしい青春物語を描いた。

同校の演劇祭は昭和57年から始まった伝統行事で、今年で41回目。生徒たちは役者をはじめ、音響や照明、道具製作、広報などさまざまな役割を分担し演劇をつくり上げた。

上演作はタイムマシンで精神を10年前に送った元中学生たちが、2度目の中学生活で当時の後悔を晴らそうとする物語。過去をやり直し、未来を変えようとする中で、「青春は一度だけ」という重要なことに気付く。

生徒たちの感情のこもった演技に、観覧した保護者や地域住民、卒業生たちが見入り、ラストシーンでは大きな拍手が沸き起こった。

エンディングセレモニーでは生徒が1人ずつ、閉校に向けた決意を発表。安塚中での残り半年に向けた思いや、東頸中、高校への抱負を語った。

演劇祭実行委員長を務めた小松龍ノ介君(3年)は「練習してきたことを最大限に出せた。みんなで演劇をつくるのも青春の一つ。とても楽しかった」と話した。

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