朝食に「鹿カツ」 岡崎市の小さな集落・千万町地区で地元グルメに三食お呼ばれ! 絶品ローカル旅へ

一日三食およばれ旅へ

愛知県の超ローカルエリアで暮らす人たちは毎日、どんなごはんを食べているのか。アポなしで訪問しながら調査する「一日三食およばれ旅」に出かけました! 今回は「どうする家康」で注目を集めた岡崎市北部にある千万町地区。人口70人ほどの小さな集落に向かいます。

25年ぶりに誕生した集落唯一の子ども

1歳3カ月になる怜央くん

スタート地点となる旧千万町小学校の近くで出会ったのは、ベビーカーに子どもをのせて散歩中の唐澤さん。1歳3カ月になる怜央くんは、千万町地区で25年ぶりに誕生した集落唯一の子どもなんだそうです。

朝食は卵かけごはんと鹿カツ

唐澤さん家の朝食

林業をしたいという旦那さんとともに9年前に移住してきたという唐澤さん。出勤前に怜央くんと旧千万町小学校の校庭まで散歩に来ていました。

そんな唐澤さん家の朝食は、「鹿カツ」と「卵かけごはん」。旦那さん自らわなを仕掛けってとった鹿肉のカツに、飼育する地鶏が産んだ卵と自家製米「ミネアサヒ」を合わせた卵かけごはんです。自然豊かな千万町地区ならではの大ごちそうです。

みそのシソ巻き

さらに唐澤さんの義母がもてなしてくれたのは「みそのシソ巻き」です。みそにクルミやゴマを加え、もち粉を合わせることでモチモチとした食感を演出します。クルミやゴマがたっぷりと入った味噌の味わいは、五平餅やみそキャラメルの味わいにも通じるものがあります。

「ゆび書き文字」の書道家の自宅へ

ゆび書き文字

朝ごはんをお呼ばれしたあとに訪れたのは、千万町で暮らしている書道家の堀田たけいちさんの自宅。筆の代わりに指で文字を書く「ゆび書き文字」で60年以上にわたり独創的な作品を制作してきました。

書道家・堀田たけいちさんの作品

縁あって30年前に岡崎の街中から千万町へと移住してきた堀田さん。指を駆使して生み出す作品は、独特の世界観と美しさを感じさせるものばかりです。形にとらわれない自由さが「ゆび書き文字」の魅力だと堀田さんは話します。

炊き込みご飯と牛肉の炒め物をお呼ばれ

堀田さんの自宅でお呼ばれした昼食

そんな堀田さんにお呼ばれした千万町の昼食は、「炊き込みご飯」「具だくさんのお味噌汁」「牛肉の炒め物」の和定食です。鶏の出汁がきいた炊き込みご飯に、シソの実が入った具だくさんのお味噌汁。そして牛肉の炒め物は、塩コショウでサッと炒めた牛肉にスダチを添えた絶品メニューです。素朴ながらもぜいたくさを感じるおいしさでした。

荻野さん手作りのこんにゃくのお刺身

晩ごはんをお呼ばれしたのは荻野恵司さんの自宅。荻野さんは63歳で公務員を退職。約10年、農業に携わっているそうです。

この日、荻野さんが手掛けた晩ごはんは、自家製のこんにゃく芋を使った「手作りこんにゃくのお刺身」に、畑で採れた野菜を使った「ポタージュスープ」です。カボチャと玉ねぎの甘味がギュッと詰まったポタージュスープを飲めば、身も心も温まります。荻野さんにお呼ばれしなければ味わえないラインアップです。

晩酌はスズメバチの焼酎

スズメバチ焼酎

そして極めつきが晩酌の「スズメバチ焼酎」。瓶の中には大きなスズメバチがつけ込まれていて、そのエキスで焼酎も茶色に染まっています。思わずビックリするフォルムですが、甘味を感じる味わいです。

岡崎市・千万町で出会った朝・昼・晩の三食はどれもごちそうばかり! 千万町の人たちの温かな人情にほっこり癒された旅でした。

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