文化財「虫干し」 12日まで 茨城・常陸大宮 市内9カ所「集中曝涼」

今年初めて公開された法専寺の聖徳太子立像=常陸大宮市東野

茨城県常陸大宮市の仏像や書物など、主な文化財を一斉に虫干しし、一般公開する「集中曝涼(ばくりょう)」が11日、始まった。今年から新たに三つの寺院が加わり、市内9カ所で12日まで公開されている。普段は非公開の文化財を一目見ようと、歴史や仏像のファンらが各寺院を訪れている。

同市東野の法専寺(本多隆海住職)は、室町時代の聖徳太子立像や明法坐像(ざぞう)を初めて公開した。横浜市の毛利慎一郎さん(63)は「彫刻に興味があって来た。古いものには深い歴史を感じる」と話した。

常弘寺(同市石沢)の県指定文化財の阿弥陀(あみだ)如来立像と聖徳太子立像、誕生寺(同市上岩瀬)の了誉(りょうよ)上人の坐像も今年初めて公開された。

このほか、甲神社(下町)、阿弥陀院(国長)、善徳寺(鷲子)、高部宿岡山家(高部)、歴史民俗資料館(中富町)、文書館(北塩子)で国や県指定の文化財などが公開されている。

午前10時~午後3時。常弘寺は午後1時から。高部宿岡山家は入場料500円。3カ所を巡るとオリジナル缶バッジがもらえるなどのスタンプラリーも実施されている。

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