年末のコミケ103は“ブルアカ”と“VTuber”が2大トレンド…ブルアカは単独ジャンル化、1つのホールに入り切らず

本年1月開催「ブルアカふぇす!」現地写真(秋葉原/編集部撮影)

12月30日(土)〜31日(日)の2日間に東京ビッグサイトで開催が予定されている大規模即売イベント「コミックマーケット103」(以降「C103」)について主催のコミックマーケット準備会は10日、サークルの当選発表が一斉に行われた。

夏と冬の年2回開催される大型同人誌即売会「コミックマーケット」は前回開催の「コミックマーケット102」と同様に西ホール(4F)と南ホールが企業エリア、東ホールと西ホール(1F)がサークルエリアになる見込みのほか、前回はコスプレエリアとしていた「東7」もサークルエリアになり、大幅なスペース拡大が実施される予定となっている。これにより、2日間で延べ2万6千スペースのサークルが配置可能になり、初日は開催史上最大のサークル参加数になることが明かされた。

この度10日に行われた当選発表にて「ウェブカタログ」が更新され、C103に当選したサークルの情報と配置マップが新たに掲載された。これにより各ジャンルの配置場所と参加サークル数が明らかとなり、作品単独ジャンルとして「ブルーアーカイブ」と「VTuber」の2ジャンルでそれぞれ1500サークル以上が参加することが判明した。

ジャンル別サークル数(編集部による目視調査)

特に前者の「ブルーアーカイブ」についてはスマートフォン向けゲームとしてリリース3周年にも満たないうちに“コミケ最大の単独ジャンル”となっており、参加サークル数急増に伴い「ゲーム(ネット・ソーシャル)」から分化してC103より初の単独ジャンル化を達成。総参加サークルは1700を超え、西1ホールを満杯にするどころか入り切らず西2ホールの一部まで食い込むこととなった。この規模感は海外メーカーによるゲームジャンルとしては過去最大級となる。

同作はゲーム人気はもとより、創作コミュニティからも非常に熱い支持が寄せられていることが特徴的で、X(Twitter)では数万いいねを超えるファンアートや2次創作マンガを見ない日は無いほど。加えて、作品の公式側には理解のある人が多数存在することで知られており、中でもゲーム統括Pのキム・ヨンハさんは「ブルアカ島で同人誌を買い漁る」といったコミケ烈伝が存在するなど、他ジャンルとは一風変わった盛り上がりで注目を集めていた。

次いで近年定着しつつある「VTuber」ジャンルも人気増加とサークルスペースの増加でより一層の拡大が行われたほか、「ウマ娘」ジャンルは“アダルトNG”という作品特有の背景があるにも関わらず多数のサークルが参加予定で、こちらも非常に高い人気を誇っていることがうかがえる。

また、Fateシリーズ等の「TYPE-MOON」や「艦これ」「アイドルマスター」「東方Project」といったシリーズ発足10年以上の比較的歴史を持つジャンルの人気も健在。中にはスマートフォンゲーム等の定期的なリリースにより新規ファンを獲得し“世代交代”を起こしつつあるジャンルが存在していることも過去のコミケから受け取れ、今回も様々な世代による参加で盛り上がることに期待される。

© 合同会社サブカル通信社