プレミアリーグが新技術を導入 ウルブス vs トッテナム戦のウォーミングアップ中にボディーカメラをテスト

写真:ブレナン・ジョンソンはウォームアップ中にボディーカメラを着用していた

トッテナムのブレナン・ジョンソンとウルブズのマクシミリアン・キルマンは、プレミアリーグ第12節のウルブズ vs トッテナムの試合前に、最新のボディーカメラを装着しウォーミングアップに取り組んだという。イギリス『Daily Mail』電子版が報じている。

現状、国際サッカー評議会(IFAB)のルールは公式戦の試合中にボディーカメラを使用することを認めていない。そのためプレミアリーグと『TNT Sports』は、ボディーカメラの運用に関して契約を結び、ウルブス vs トッテナムのウォーミングアップ中に試験導入することを決めたという。ボディーカメラで撮影された映像を使った、ユニークな視点の映像が視聴者に届けられた。

今夏のプレシーズン、「プレミアリーグ・サマーシリーズ」のニューカッスル vs アストンヴィラの一戦では、実際にボディーカメラを使用して試合を行ったことが話題になった。その試合では、ニューカッスルのブルーノ・ギマランイスとアストンヴィラのユーリ・ティーレマンスがボディーカメラを装着し、選手目線の臨場感あふれる映像が記録された。

イスラエルの企業「Mindfly」は、特別なAIボディカメラを開発したと発表している。カメラは目に見えないと宣伝されるほど軽量で、ユニフォームの下のアンダーシャツに縫いつけて使用する。胸の高さに小さな穴が開けられており、そこからレンズで試合を撮影することができるという。カメラはピッチ上の広角な視点を捉えた後、AIが映像を自動検出しトリミングを行い、選手のプレーに焦点が当てられる。さらに「SteadiCam」という新技術も導入されており、放送に適した滑らかな映像を保証しているという。

ともに元イングランド代表のジョー・コール氏とジョリオン・レスコット氏は、ウォーミングアップ中に試験導入されたボディーカメラについて以下のように語った。『TNT Sports』が伝えている。

ジョー・コール氏は「ユニークな様子を見ることができた」と称賛し、以下のように続けた。

「ファンはフットボールに関するあらゆることを知りたがっているので、ボディーカメラの装着はファンにとって素晴らしい試みだ。選手はウォームアップ中に試合の情報を共有したり、一般的な雑談もする。ファンにとって、選手に何が起きているのかを見る絶好の機会になる」

レスコット氏は現役中の自身のウォームアップを振り返り以下のように語った。

「ウォーミングアップ中はとても静かにして集中しており、試合に向けて心と体を整えていた。試合中は声を出していたが、ウォーミングアップは個人差があった。元気を出して自信を高めるのが好きな人もいれば、隠れるように静かにして集中する人もいた」

「選手たちがウォーミングアップに何を求めているのかを認識しておく必要がある。しかし、これが新しいフットボールのあり方だ。エンターテインメントであり、新世代のファンに新たな視点を与えてくれる」

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