復活優勝のバスティアニーニ、「信じられない気持ち」/第18戦マレーシアGP決勝トップ3コメント

 11月12日、MotoGP第18戦マレーシアGPの決勝レースがセパン・インターナショナル・サーキットで行われ、優勝したエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)、2位のアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)、3位のフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が会見に出席。レースを振り返った。

■エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)/決勝:優勝

「(2023年シーズンは)難しいなんてものじゃなくて、最悪だったよ。2回も怪我をして、1回目の怪我のあとは痛みがひどく、トレーニングできなかった。ジムでのハードトレーニングは、3カ月間、おあずけになってしまった。その間は少しだけ脚のトレーニングをしていただけだった。でも、MotoGPで速く走りたいなら、ほかの部分についてもしっかりトレーニングしないといけないわけで。本当に、今、信じられない気持ちなんだ」

「素晴らしいレースだった。昨日のスプリントレースのあと、自分のペースを確認して、明日(日曜日)のレースはいけるだろうと思っていた。そして、今季初優勝を成し遂げた。素晴らしいよ。チームはスタートからすごくよく取り組んでくれて、今週末は違う解決策、新しいリヤのブレーキデバイスを試していた」

「(フロントタイヤの温度のためにも)トップの座を守ることが大事だった。誰かの後ろにつけば、タイヤの空気圧によって速く走ったり、オーバーテイクしたりすることが難しくなる。それが速く走るひとつのカギなんだ。アレックス(・マルケス)は、レース中ずっと、僕にプレッシャーをかけていたよ(笑)。残り5、6周になるまで、ずっと0.5秒くらいの差だった。でも、問題なかった。すごくうれしい」

「(来季のシートについて)シンプルな話だよ。ホルヘ(・マルティン)は今季、素晴らしいシーズンを送っている。そして、僕はそうじゃない。つまり、ずっと、下の方を走っていた。でも彼らはなぜ僕がそういう順位を走っているのかわかっているんだ。僕の気持ちを説明するのは難しい」

「僕としては、このチームにいられて、みんなと一緒にいられて、ペコ(フランセスコ・バニャイア)のチームメイトになれて、本当にクールな気持ちなんだ。いい状況だと思っている。でも、ドゥカティの決断についてはわからない。サンマリノGPで(来季についての)確認はしたけど、何かが変わったら……」

■アレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)/決勝:2位

「とてもタフなレースだったよ。エネアは素晴らしいペースで走っていた。今年は去年よりも(トータルで)15秒くらい速かったんだ。つまり、レース序盤からとてもタフだったよ。ただひとつのミスは、序盤に彼に仕掛けなかったことだね。ちょっと待ちすぎてしまった」

「でも、すごくいい週末だったよ。スプリントレースでは優勝できたし、決勝レースでは2位を獲得した。もちろん、もうちょっといい結果、優勝もできたかもしれないけど……。でも、ハッピーだと思わないとね」

「(バスティアニーニは)7コーナーと8コーナーで2度、ミスをしたけど、コーナーの立ち上がりがすごくよかったんだ。それ以外は本当にすごかった。彼は常にペースを保っていた。すごくよく走っていたよ。昨日の僕のように、前にいるときは最高のレースができるんだ。バイクを走らせるのがずっと楽だからね」

「スペインから来るとき、エアコンのせいだと思うんだけど、痛みみたいなものがあった。水曜日は一日中ベッドの中にいて寝ていたよ。熱が出てしまったものだから。でも、日に日によくなった。今はチームとお祝いをするときだ。明日はカタールについて考えて、準備をして体を回復させる。そして、カタールでまた攻めるんだ。みんなにとって、新しい路面は難しいだろうね」

■フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)/決勝:3位

「全体的に満足しているよ。1ラップのアタックタイムについて、ついにパフォーマンスを取り戻したんだ。バルセロナ以来のポールポジションは、とても重要だった。今日は全力を尽くそうとしたけど、ホルヘ(・マルティン)とのバトルで少し時間を食ってしまった。そのあと前のふたりに追い付こうとしたけど、ものすごくリスクが高かった。全力で走ってはみたけど、どちらも大きな問題を抱えていない状態で、ホルヘの前でフィニッシュすることがいちばん大事なことだった」

「僕は前のレースですでに彼を打ち負かしているけど、彼はいくつかの問題があったときばかりだった。オーストリア以来、初めて同じ条件で彼に勝ったんだ。だから、この結果には満足しているし、カタール前に重要だった。このレースウイーク前から比べて1ポイント差を広げて終えられた」

「(タイトルの決定は)バレンシアまで待たなければならない。14ポイントというのはゼロよりは多いけど、多すぎるわけでもない。通常のシーズンであれば、なんとかできるポイント差だっただろう。でも今年は1戦あたり37ポイントを獲得できる(スプリントレース、決勝レースで)からね。小さな差だよ」

「カタールでは今週末のように始めることが重要になるだろう。金曜日からいろいろと試して、今週末みたいにトップにいることだ。またポールポジションを獲得するか、あるいはフロントロウ。1列目からスタートすることが重要だ。レースでは今日みたいに攻めて、素晴らしいバトルをするよ。カタールは新しい路面で、新しいタイヤになるからね」

3番手争いを展開したバニャイア(#1)とマルティン(#89)

© 株式会社三栄