小さな木版画作品、一堂に 蔵書票展 茨城・つくば

デザインや用紙、活字などに工夫が凝らされた蔵書票=つくば市吾妻

国内外の蔵書票約100点を集めた展示会「蔵書票の世界」が茨城県つくば市吾妻のブックセンター・キャンパスで開かれている。ボストン公共図書館など海外で使われた蔵書票や、棟方志功や池田満寿夫をはじめ、国内の著名な版画家・童画家らが手がけた作品が展示されている。同展示会は30日まで。

蔵書票は版画で作られ、書籍に貼付して持ち主を明らかにするために使われた紙片。用紙や活字、デザインに工夫が凝らされ、美術品としても愛好されている。日本の蔵書票は多色刷りで、木版ならではの温かみのある質感が特長。作家ごとの表現の違いや、国によって異なる意匠を比較できる楽しみがある。

同店スタッフの菊池登美子さんは「日本では蔵書票はあまり知られていない。小さな木版画の作品として楽しんでほしい」と話している。

© 株式会社茨城新聞社