米粉でシフォンケーキ 茨城・JA稲敷新利根直売所 ふんわり食感で好評 専門店と農業法人

新発売の「米粉の生しふぉん」を持つ加藤洋子さんと帆苅晃子さん、野沢拓哉さん(左から)=稲敷市角崎

茨城県稲敷市中山のJA稲敷新利根直売所(加藤洋子店長)で、新発売のスイーツ「米粉の生しふぉん」が人気を集めている。同市のシフォンケーキ専門店と、同県河内町の農業法人が協力して開発した。関係者は「新たな地産地消スイーツとして、皆に食べてもらいたい」としている。

開発したのは同市角崎のシフォンケーキ専門店「Ohana」の代表、帆苅晃子さん(54)と、同町生板の農業法人「常南ファーム」の代表、野沢拓哉さん(36)。コメの消費が減る中、新しい価値を模索していた野沢さんが「米粉で何か作れないか」と、加藤店長に相談したことをきっかけに帆苅さんと知り合い、協力して開発することになった。

試作当初は、生地が膨らまなかったり、シフォンケーキの特徴である軽い食感が出なかったりと、「試行錯誤の連続だった」と帆苅さん。焼き加減を調整したり、野沢さんと相談して米粉の粒子を細かくしたりして調整を重ね、約2カ月かけて完成させた。ふんわりとした食感と口溶けのよさが好評で、購入者の間からは小麦粉の代わりに米粉100%で作っていることに驚く声も上がっている。

9月下旬に販売を始め、完売が相次ぐ人気ぶり。野沢さんは「お米の楽しみ方は、ご飯だけでなく、まだまだあるのかなと可能性を感じた」と笑顔を見せる。帆苅さんは「今後、もっとフレーバーを増やしたい。地域の人たちに食べてもらえるスイーツになればいい」と期待を寄せた。

味はオレンジ、ココアくるみ、プレーン、チョコマーブル、アールグレイの5種類。1個290円から。直径20センチのホールサイズはプレーンのみで2800円(要予約)。毎週土曜に入荷する。火曜定休。問い合わせは直売所(電)0297(87)5871。

© 株式会社茨城新聞社