まずは加害なくすことから 「女性に対する暴力をなくす運動」 長崎県職員が啓発イベント参加

新聞紙を切り貼りし、SDGsテーマの一つ「ジェンダー平等を実現しよう」のマークを作成する県職員=県庁

 「女性に対する暴力をなくす運動」(12~25日)を前に長崎県庁で10日、暴力の被害者も加害者もなくすための啓発イベント「暴力を選ばない男性たちのアクション」があった。
 長崎県が2020年度から実施し4回目。県によると、県男女共同参画推進センターには昨年度、男性も含め137件の電話相談が寄せられた。女性の相談者の中には、自身がドメスティックバイオレンス(DV)を受けている自覚がない場合も多いという。
 県職員約30人が参加。国連の持続可能な開発目標(SDGs)の一つ「ジェンダー平等を実現しよう」のマークのコラージュを、新聞紙の赤色の広告部分などを切り貼りして作成。参加した岩下和彦さんは「DVをなくそうと考えるきっかけになれば」と話した。
 宮﨑直子同センター長は「被害者を生まないためには、まず加害者をなくすことが必要。(活動を通し)『これは暴力か?』と気付いてくれたら」と呼びかけている。
 県庁1階協働エリアにあるツリーも、女性に対する暴力根絶のシンボル「パープルリボン」にちなみ紫色に点灯。この日作ったコラージュをツリーにかけて展示する。

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