阪急うめだにオイスター専門店、「あたらない」牡蠣にも期待

百貨店「阪急うめだ本店」(大阪市北区)内に11月10日、牡蠣専門店「エイスシー&オイスター マーケットキッチン」がオープン。開店に先駆けおこなわれた内覧会では、世界初の陸上養殖に成功した「あたらないカキ」がお披露目された。

ウイルスフリーの牡蠣「エイスシーオイスター2.0」

■ 生臭さを感じにくい…「あたらないカキ」

栄養豊富で「海のミルク」と呼ばれつつも、食中毒などで「あたる」食材の印象もある牡蠣。大量の海水を吸って育つため、そこに含まれる菌やウイルスまで内部にたまることが原因という。

そこで今夏にウイルスフリーの牡蠣「エイスシーオイスター2.0」を実現させたのが、全国でオイスターバーを運営し養殖業もおこなう「ゼネラル・オイスター」(本社:東京都中央区)。「一度も海域環境に触れず、陸上で」という大胆な発想のもと、牡蠣はミネラル豊富な海洋深層水を使った飼育槽で育成される。

同社の吉田秀則社長は「環境に左右されないため栄養価が高く、生臭さを感じにくい」とその魅力を話し、試食会では「口あたりがよい」「甘みもあるのでデザート向き?」との声もあがったそう。店舗でのメニュー化は3年後を目指し、「与える餌をアレンジできるので、将来は要望に合わせた牡蠣も作れるのでは」と期待を寄せる。

■ 新店はアラカルトが充実の「レストラン」

同社による今回の新店は40~50代も多い百貨店の客層に合わせ、「上質なレストラン」をコンセプトに。オイスターバーに比べ、一口サイズの野菜や魚介を組み合わせた「ピンチョス」(700円~)など、牡蠣とのマリアージュが楽しめる前菜やコースも充実したラインアップとなっている。

さらに、さまざまな洋風ソースをかけた「焼き牡蠣 盛り合わせ」(3種・1750円~)など、食べ比べができるメニューも。なかでも「本日の生牡蠣」(4個・2662円~)は、産地別の塩味や食感の違いがダイレクトに感じられるのが魅力。こちらは安全性を高めるため、特許技術の海洋深層水で48時間以上浄化した生牡蠣となっている。

場所は「阪急うめだ本店」12階「祝祭ダイニング」、営業は昼11時~夜10時(L.O.夜9時)。

取材・文・写真/塩屋薫

『エイスシー&オイスター マーケットキッチン 阪急うめだ本店』

2023年11月10日(金)オープン
場所:大阪市北区角田町8-7 阪急うめだ本店12F
営業:11:00~22:00(LO21:00)

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