高校生原案キャラ披露 茨城・龍ケ崎 トレカ制作へ2作品

高校生が考案したリコ(左)とレイン(右)=龍ケ崎市役所付属棟

茨城県龍ケ崎市と企業がタッグを組んで進めるトレーディングカード(トレカ)の制作で、高校生が原案を担当したキャラクターが出来上がり、お披露目となった。地元の名物と会社をモチーフにしており、生徒たちは「形になってうれしい」と充実した表情を浮かべた。

キャラは「リコ」と「レイン」。リコは龍ケ崎コロッケに着想を得ており、飲食店や精肉店でつくる「コロッケクラブ龍ケ崎」のPRキャラにもなる。レインは建設機械製造メーカーの諸岡の重機と環境保全活動をテーマにした。健康になれるコロッケを生み出したり、砂漠化を防ぐために泉を創造したりするなど、それぞれ設定がある。

市は6月、若者の起業家精神を養おうと、職業を題材にした対戦型カードゲームを展開する教育支援・人材育成のギルドヒーローズ(東京)を含む2社と包括連携協定を締結した。手を挙げた高校生がゲームで使うカードの原案を練った。ワークショップを通し、デザイン技法や起業マインドを学んだ。

3日に市役所付属棟であったお披露目では、同社が仕上げたキャラがパネルで登場した。竜ケ崎一高1年の高屋朱音さん(16)は、取手松陽高3年の糸賀彩音さん(18)と共にリコを考案し「こだわりのあるキャラが何かの役に立てるのが新鮮でうれしい。学んだことも大切にしたい」と実感を込めた。自身が中心となってレインを構想した竜ケ崎南高1年の伊藤蓮さん(16)は「迷うこともあったが、形になって良かった」と語った。

同社の森井聡社長は「高校生が龍ケ崎のために取り組んだことに価値がある。自信を持ってほしい」、萩原勇市長は「勇気を持って踏み出してくれた」とねぎらった。

トレカの商品化に向けたクラウドファンディングは今月末まで続き、仲介サイトの「キャンプファイヤー」で受け付ける。完成品は市のふるさと納税で返礼品に登録する。

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