NTT西が2連覇 和歌山県田辺市で関西実業団駅伝

龍神行政局前から一斉にスタートした1区のランナー12人(12日、和歌山県田辺市龍神村西で)

 関西実業団陸上競技連盟主催の第66回関西実業団対抗駅伝競走大会が12日、和歌山県田辺市龍神村の日高川沿いのコースで12チームが出場して開かれ、NTT西日本が2連覇で4回目の優勝を果たした。4年ぶりに一般の観戦が通常通りにできるようになり、村内各地で住民らが応援した。

 歴史ある駅伝大会で、1992年の第35回大会から龍神村で開いている。今回は企業の7チームとクラブの5チームの計12チームが出場。龍神村西の龍神行政局前をスタートし、大熊や福井などを経由して安井の龍神体育館前までの7区間80.45キロでたすきをつないで競った。

 雨が直前にやみ、ランニングに良い天候となり、激しいレースが展開された。2年ぶりの優勝を狙うSGホールディングスが4区まで1位を保ったが、5区でNTT西日本が逆転し、そのまま1位でゴールした。タイムは3時間56分3秒で、2位とは52秒差だった。

 大阪府警までの上位5チームのほか、パリ五輪日本代表選考会への出場権獲得者が所属する大阪ガスも完走したことで、来年の元日に群馬県である全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝)への出場権を得た。

 コロナ禍で2年間、無観客にし、昨年も観戦は一部に限定していたが、今回から通常通りに戻した。地元など県内だけでなく、県外からも駅伝ファンが訪れ、応援したり、写真を撮ったりしていた。田辺市秋津町の女性(73)は「地元でレベルの高い駅伝を見ることができるので毎年楽しみにしている。間近で見るとスピード感にしびれる。今年も感動した」と話していた。

 1~8位の成績と区間賞は次の通り。

 【成績】(1)NTT西日本(3時間56分3秒)(2)SGホールディングス(3時間56分55秒)(3)住友電工(3時間59分59秒)(4)大塚製薬(4時間0分14秒)(5)大阪府警(4時間0分43秒)(6)大阪ガス(4時間2分40秒)(7)OBRS(4時間20分18秒)(8)和歌山RC(4時間24分14秒)

 【区間賞】1区12.6キロ=川端千都(SGホールディングス)37分35秒▽2区7.68キロ=イマヌエル・キプ・チルチル(同)22分15秒▽3区10.87キロ=近藤幸太郎(同)30分9秒▽4区9.5キロ=服部弾馬(NTT西日本)、鈴木塁人(SGホールディングス)26分55秒▽5区16キロ=一色恭志(NTT西日本)47分40秒▽6区11キロ=川田信(大阪府警)32分57秒▽7区12.8キロ=村本一樹(住友電工)37分8秒

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