旧国鉄時代のカラーリングを再現 「寅さん」になりきる人も 秋の「みまさかスローライフ列車」/岡山・津山市

秋の「みまさかスローライフ列車」が11、12日、JR因美線の津山―智頭駅間で運行され、2日間で鉄道ファンや家族連れら計440人が、紅葉に彩られた山間部の景色と各駅でのイベントを満喫した。

旧国鉄時代のカラーリングを再現した朱色とクリーム色の「ノスタルジー」車両3両編成で走行。津山―那岐駅間では、地域住民らが地元産食材を使った弁当を販売したり、演奏や踊りを披露したりして歓迎。下車した人たちは、記念撮影や買い物などを楽しみ、思い思いの時間を過ごした。

映画「男はつらいよ」のロケ地となった美作滝尾駅=岡山県津山市=では12日、高齢者交流施設などで演奏しているバンド・フレンドリークラブがギターで軽快な音楽を奏でたほか、堀坂獅子舞保存会が力強い舞をみせて駅に降り立った人たちを楽しませた。また、乗客の中には同映画の主人公「寅さん」になりきった人もおり、駅舎の前でかっこよくポーズを決めて、旅の仲間たちと記念撮影していた。

続く美作加茂駅=津山市=では、肌寒い中、暖かいうどんやコーヒー、ジューシーな焼き鳥などが販売され、買い求める人たちでにぎわっていた。

岡山市の小学5年生・石部陽音さんは「窓から見える景色がすごく気に入った。山が黄色や赤色に色づいてとてもきれい。また来たい」と笑顔で話していた。

映画「男はつらいよ」の主人公・寅さんにふんした乗客

© 津山朝日新聞社