陸上自衛隊が参加した防災訓練について、沖縄県与那国町の糸数健一町長は取材に「防災だけでなく有事の備えにも役立つ。自衛隊と合同の防災訓練に取り組むことが有事への対応力向上や他国への抑止力につながる」と評価した。
自衛隊側は今回の訓練を「あくまで防災訓練」としていたものの、糸数町長は「防災だろうが有事だろうが対応は同じ。分けて考えることはなく、どちらにも応用が効く」と述べた。
糸数町長は、コロナ禍で見合わせていた町の防災訓練に自衛隊が加わるよう求めてきたという。東日本大震災を例に「自治体だけでの対処は困難。自衛隊がいたからこそ災害対応ができたのは紛れもない事実だ」と話した。
今回、悪天候で自衛隊ヘリを使用できず、訓練が縮小したことに、糸数町長は「難しいことは理解しているが残念だ。天気によって左右されるようでは…」と苦言を呈した。
(八重山支局・平良孝陽)