〈カターレ富山・J3〉2位浮上ならず 奈良に0-2、勝ち点差変わらず

ゴール前で競り合う選手=富山市の県総合運動公園陸上競技場

 明治安田生命J3第35節(12日)カターレ富山は富山市の富山県総合運動公園陸上競技場で奈良クラブと対戦、0―2で敗れた。勝てばJ2昇格圏の2位に浮上する一戦で、前半に押し込んだがゴールを割れなかった。順位は3位で変わらず、2位・鹿児島ユナイテッドFCとの勝ち点差は2のまま。決定機に決めきれないという課題に向き合い、今季残り3試合に挑む。

 自分たちのペースに持ち込んでもネットを揺らせなかった。前半42分、守備から攻撃に切り替えたところでミスが出て、相手選手にセンターサークル付近から超ロングシュートを決められた。1点を追う後半11分は前からプレスをかけてボールを奪いにいったが、サイドを崩されて2点目を失った。

 富山のシュート数は相手の5本を上回る7本。小田切道治監督は「点を取るチャンスはあったが、決めきれないのは今の力。残念な敗戦ではあるけれど、下を向かず残り3試合、必ず勝つ」と話した。

 富山は19日、青森県八戸市のプライフーズスタジアムでヴァンラーレ八戸と対戦する。

  ●J2目前悔しい敗戦 「残り全てが決勝戦」

 「ここで勝てば、というところで勝てない勝負弱さは感じている」。FW吉平翼は悔しさをかみしめた。

 先制点の奪われ方が痛かった。「不運なミスから相手のスーパーゴール」(小田切監督)を許し、主将のDF脇本晃成は「メンタル的にきつかった。乗り切るパワーが今のチームにはなかった」と肩を落とした。

 J2切符を目前に、盛り返せないまま終わるわけにはいかない。今季限りでの引退を表明しているFW高橋駿太(射水市出身)は「チームが昇格することしか考えていない。残りの試合全てが決勝戦という気持ちで戦う」と言い切った。

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